サッシ幅の測り方まとめ|自宅で失敗しない手順とコツ

日本人女性がサッシ幅を測る様子 サッシ

サッシ幅は、窓の交換や網戸の注文をするときに必ず出てくる「横方向のサイズ」のことです。

ただし現場では、同じ「幅」でも指している寸法がバラバラになりがちです。枠の外側なのか、開口部(壁の穴)なのかで数値が変わるので、ここを押さえるだけで失敗が減ります。

この記事では、呼称(サイズ表に出てくる表記)の読み方から、自宅での測り方、リフォーム時のチェックまでを順番に解説します。数字が苦手でも追えるように、覚えるポイントを絞ってお伝えします。

サッシ幅とは?意味と呼称の見方(mm・標準サイズの基礎)

サッシ幅を理解する近道は、まず「どの寸法を幅と呼ぶか」を統一することです。枠の外側、内側、開いて通れる幅では意味が違います。ここで混乱をほどいてから、呼称の読み方につなげます。

サッシとサッシ幅の定義:枠外寸法・開口寸法・有効寸法の違い

サッシ幅と一口に言っても、現場では主に3種類が出てきます。サッシそのものの外側の幅(枠外寸法)、壁の穴の幅(開口寸法)、そして実際に人や風が通る幅(有効寸法)です。

例えば網戸や交換用の建具は枠外寸法が基準になりやすく、リフォームで壁を触る話では開口寸法が大事になります。会話の前に「どれの幅ですか」と確認するだけで、伝達ミスがかなり減ります。

呼称(規格サイズ表)とmm換算の見方

サイズ表にある呼称は、幅や高さをそのままmmで書いたものとは限りません。呼称はあくまで「このシリーズのこの枠」を識別するための記号のようなもの、と考えると分かりやすいです。

そのため、呼称から実寸に直すときは、同じ表の中にある「W(幅)」「H(高さ)」の欄を必ずセットで見ます。呼称だけを頼りにすると、同じ数字に見えても実寸がズレることがあります。

サッシ幅の「標準」とは何か:住宅でよく使われる考え方

「標準サイズ」という言い方は便利ですが、全国で1つに決まっているわけではありません。住宅のつくり方や時代、地域の慣習で、よく使われる幅の帯がいくつかあるイメージです。

まずは「今付いている窓の系統に近い規格を選ぶ」と考えると現実的です。新築のように自由に決めるより、交換は既存の壁や枠に合わせる場面が多いので、標準という言葉に引っぱられ過ぎないのがコツです。

幅が合わないと起きやすいトラブル:戸当たり・網戸・雨仕舞い

サッシ幅が数mmずれるだけでも、戸が当たる位置が変わったり、鍵がかかりにくくなったりします。特に引違い窓は、左右の重なり(召し合わせ)が変わると、すき間風やガタつきが出やすくなります。

また網戸は「入るかどうか」がシビアです。さらに雨仕舞い(雨水を室内に入れない工夫)は、下枠の勾配や立ち上がりとセットで成立しています。幅だけ見て決めると、取り合いで困ることがある点は覚えておきたいところです。

サッシ幅で迷ったら、まずは寸法を3つに分けてメモします
1) 枠外寸法(サッシそのものの外側)
2) 枠内寸法(枠の内側の見える範囲)
3) 開口寸法(壁の穴の寸法)

この3点がそろうと、サイズ表との照合や業者への相談が一気に楽になります

Q1:サッシ幅は「ガラスの幅」と同じですか。
同じではありません。ガラスは枠の中に収まるため、サッシ幅より小さくなります。ガラス交換はガラスの実寸や厚みも関係するので、別に確認が必要です。

Q2:呼称だけ分かれば注文できますか。
呼称だけで足りることもありますが、シリーズや取付方式が違うと合わないことがあります。呼称に加えて、W・Hの実寸欄と、外付・半外付などの仕様も合わせて確認すると安全です。

  • 「幅」が指す寸法は1つではない
  • 呼称は目印で、実寸欄とセットで見る
  • 交換は既存に合わせる発想が基本
  • 数mmの差が網戸や雨仕舞いに響く

規格サイズ表でサッシ幅を選ぶコツ(メーカー共通の考え方)

サイズ表は慣れるまでとっつきにくいですが、見方はほぼ決まっています。幅Wと高さH、そして取付方式などの条件をそろえて、同じ土俵で比べるのがポイントです。ここでは読み方の手順を整理します。

サイズ表のどこを見るか:W・H・呼称の並びに慣れる

サイズ表では、まず窓の種類(引違い、上げ下げなど)を合わせます。その上で、幅はW、高さはHとして並んでいることが多いので、欲しい方向の列を見つけるのが第一歩です。

呼称は表の端にまとめて書かれていることが多く、そこから対応するW・Hを横に追っていきます。最初は「呼称→W→H→備考欄」という順番を固定すると、見落としが減って読みやすくなります。

mm指定で間違えやすいポイント:左右・見込み・レール位置

幅をmmで指定するときに意外と多いのが、左右のどちらからどちらまでかのズレです。メジャーのフックがうまく掛からない場所だと、端が数mmずれても気づきにくいので注意が必要です。

もう1つが見込み(壁の厚み方向の寸法)やレール位置です。幅だけ合っていても、レールの段差が違うと建具が入らないことがあります。サイズ表の備考欄にある「見込み」や「枠形状」も一緒に確認します。

規格とオーダーの違い:既製品で済むケースと特注が必要なケース

規格サイズは、あらかじめ用意された幅と高さの組み合わせから選ぶ方式です。交換で壁や開口を触らないなら、まず規格で合うものがないか探すのが手堅いです。納期や費用面でも有利になりやすいです。

一方で、微妙な寸法の違いがある、既存の枠がゆがんでいる、特殊な納まりをしている場合はオーダーが必要になることがあります。規格で無理に合わせて「現場加工で何とかする」より、最初から特注の方が結果的に安心なこともあります。

同じ幅でも付かない理由:シリーズ差・取付方式(外付・半外付など)

同じWの数字でも、シリーズが違うと枠の形が違い、取付位置が変わることがあります。特にリフォームでは、昔の仕様に合わせた枠が付いていることがあり、新しい標準とそのまま互換になるとは限りません。

また取付方式(外付・半外付など)が違うと、見た目の幅は似ていても、壁との取り合いが変わります。サイズ表を見るときは、数字だけでなく「この方式の枠」という条件をそろえた上で選ぶのが大切です。

表で見る項目 意味 つまずきやすい点
呼称 サイズを識別するための表記 呼称=実寸mmと思い込みやすい
W(幅) 表が定義する基準幅(多くは枠外寸法) 測る位置が違うと数値が合わない
備考(方式・見込み) 取付方式や枠形状の条件 数字が合っても取付できない原因になりやすい

例えば、既存の引違い窓で「枠外の幅が約1700mm、高さが約1100mm」だったとします。サイズ表では引違い窓の欄を選び、WとHが近い組み合わせを探し、最後に備考欄で取付方式が一致するかを確認します。

このとき、枠内寸法だけで探すと候補がずれて見えることがあります。測った寸法が表のWなのか、別の寸法なのかを先に整理しておくと、サイズ表が一気に読みやすくなります。

  • 表は「窓種→呼称→W/H→備考」の順で読む
  • mm指定は端部の測り方で数mmずれやすい
  • 規格で合うかを先に探し、無理なら特注も検討
  • 方式やシリーズ差で互換にならないことがある

自宅でできるサッシ幅の測り方(失敗しない手順)

サッシ幅を示す窓枠の構造

サッシ幅の測定は、コツさえ押さえれば特別な道具がなくてもできます。大切なのは「一回で決めない」ことです。測る場所を決めて、同じ基準で2〜3回測り、記録を残すのが成功の近道です。

準備する道具と測り方の基本:メジャーと水平を味方にする

基本の道具はメジャー、メモ、スマホのカメラです。できれば差し金(直角を出す金具)や小さな水平器があると、斜めに当ててしまうミスが減ります。安全のため手袋もあると安心です。

測るときは、メジャーをピンと張り、たるみを作らないのが基本です。窓枠は少し歪んでいることもあるので、上・中・下の3点を測って「一番小さい値」を控えると、取り付け時の干渉を避けやすくなります。

どこを測るかの順番:枠の外・枠の内・開口の3点セット

最初に枠外寸法を測ります。室内側から見て左右の枠の外側までを測り、同じ場所を上・中・下でチェックします。次に枠内寸法として、見えている内側の幅を測っておくと、見た目のイメージとも一致します。

最後に開口寸法です。これはリフォームで壁を触る可能性があるときに重要になります。壁の穴は仕上げ材で隠れていることもあるので、無理にこじ開けず、可能な範囲で確認して「推定値」として分けてメモしておくと話が通りやすいです。

既存サッシの表示を探す:ラベル・刻印・建具票のヒント

実は、窓そのものにヒントが残っていることがあります。サッシの上枠や側枠、引違い窓なら障子(動く建具)の側面に、ラベルや刻印が付いている場合があります。掃除のついでにライトで照らすと見つけやすいです。

また新築時の図面や建具表(建具の一覧)に、窓の種類と寸法が書かれていることもあります。見つからない場合でも、写真を撮っておくと、業者に相談するときに「どのタイプか」を判断してもらいやすくなります。

DIY測定でよくあるミスと対策:斜め計測・端部の欠け・記録漏れ

一番多いのは、メジャーが斜めになって実際より長く測ってしまうミスです。枠に沿わせるつもりが、気づくと中央が浮いていることがあります。水平器がない場合でも、メジャーが枠に密着しているか目視で確認します。

次に端部の欠けやコーキング(すき間を埋める材料)で、どこが本当の端か分かりにくいことがあります。その場合は、写真に印を入れて「ここからここまで」と自分の基準を残します。最後に、単位をmmで統一し、上中下の3点をセットで書くと記録漏れが減ります。

測定メモの書き方(例)
枠外W:上1698 / 中1696 / 下1695(mm)
枠内W:上1640 / 中1638 / 下1637(mm)
写真:全景1枚、端部アップ2枚

数字だけでなく写真があると、相談が早く進みます

Q1:上・中・下で数mm違います。どれを採用しますか。
基本は一番小さい値を優先してメモします。歪みがあると大きい方に合わせたときに干渉しやすいためです。不安なら、差が出た理由も一緒に写真で残しておくと安心です。

Q2:測る場所が分からず不安です。どうすればいいですか。
まず枠外寸法だけでも取っておくと前に進めます。その上で、枠内寸法と開口寸法を「参考値」として追加し、業者や販売店に「どの基準で見ればいいか」を確認すると迷いが減ります。

  • 道具はメジャーと写真で十分スタートできる
  • 枠外・枠内・開口の3点をセットで測る
  • 上中下で測り、一番小さい値をメモする
  • 数字と写真を同じメモに残すと強い

リフォーム・交換で後悔しないサッシ幅チェック(見積もりまで)

サッシ幅が分かっても、交換が必ず同じ幅で済むとは限りません。目的や取付条件で、選べる商品が変わるからです。ここでは見積もりまでスムーズに進めるために、幅と一緒に確認したい点を整理します。

目的別に見るサッシ幅:断熱・防犯・採光で優先が変わる

断熱を重視するなら、窓を二重にする、ガラスを厚くするなどの選択肢が出てきます。このとき幅そのものより、内側に追加できるスペースや、枠の形状がポイントになります。幅が同じでも取り付けられないことがあるためです。

防犯なら補助錠や面格子、シャッターの追加も視野に入ります。これも幅に加えて、取付位置や干渉の確認が必要です。採光や通風を優先する場合は、有効寸法がどれくらい確保できるかを見ておくと、使い勝手のイメージがぶれにくくなります。

取付の可否を左右する条件:壁厚・納まり・下枠の段差

リフォームでつまずきやすいのが納まり(周辺部の収まり方)です。例えば下枠に段差があると、同じ幅のサッシでも交換後に室内側の仕上げが必要になることがあります。幅だけ決めて進めると、追加工事が出やすくなります。

また壁厚や外壁の仕上げ材によって、外付・半外付など取付方式が制約されることがあります。サイズ表の備考欄で方式を確認し、現場がどちらに近いかを写真で残しておくと、判断が早くなります。

見積もり前に整理する項目:幅以外に必要な情報

見積もりでは、サッシ幅と高さに加えて、窓の種類、ガラスの種類、網戸の有無、開き方(左右どちらが動くか)などが必要になります。ここがそろうと、同じ幅でも商品が変わる理由が説明しやすくなります。

さらに、室内外の写真、窓の周りの状況(カーテンレール、手すり、シャッター)も役に立ちます。幅の数字が少し不確かでも、周辺情報が多いほど、候補の絞り込みが現実的になります。

業者に相談するときの伝え方:写真と寸法メモで話が早い

相談するときは、測った数字を並べるだけでなく「どこを測ったか」を一言添えるのがポイントです。枠外寸法なのか枠内寸法なのかで、受け取る側の理解が変わります。メモに「枠外W」などと書いておくと伝わりやすいです。

加えて、全景と端部アップの写真をセットで送ると、取付方式や枠形状を推定しやすくなります。電話だけで済ませず、写真を共有できる手段を使うと、無駄な行き違いが減り、結果的に早く決まりやすいです。

事前にまとめる項目 なぜ必要か
寸法 枠外W/H、上中下の値 干渉リスクを判断しやすい
窓の種類 引違い、開き、FIX 同じ幅でも構造が違う
周辺条件 シャッター、面格子、手すり 取付や干渉の確認に必要
写真 全景1、端部2、ラベル1 方式や枠形状の推定に役立つ

例えば「結露が気になるので内窓を付けたい」という場合、外のサッシ幅だけでなく、室内側にどれくらい取り付けスペースがあるかが重要になります。枠内の段差やカーテンレールの位置が分かる写真があると、取付の可否が判断しやすくなります。

逆に「窓本体を交換したい」場合は、枠外寸法と取付方式が中心になります。測定メモと写真をそろえておくと、見積もりのやり直しが減り、結果的に費用の比較もしやすくなります。

  • 目的で見るべきポイントが変わる
  • 幅だけでなく納まりと方式が重要
  • 見積もりは周辺条件と写真が効く
  • 「どこを測ったか」を一言添える

まとめ

サッシ幅は「横の寸法」というシンプルな言葉に見えて、枠外寸法、枠内寸法、開口寸法など複数の意味で使われます。まずは自分がどの幅を話しているのかをそろえるだけで、サイズ表の読み間違いが減ります。

次に、サイズ表は呼称だけに頼らず、W・Hの実寸欄と備考欄をセットで見るのがコツです。同じ幅でも取付方式やシリーズ差で合わないことがあるので、数字と条件を一緒にそろえて比較します。

最後に、測定は一回で決めず、上中下の3点を測って写真も残すと安心です。数字と写真がそろえば、DIYの注文でも業者への相談でも話が早く進み、後悔しにくい選び方につながります。

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