「手作りカーテンを突っ張り棒で設置したい」と考える方は多いのではないでしょうか。カーテンレールを後付けするのは手間も費用もかかりますが、突っ張り棒を使えば壁に穴を開けずに簡単に取り付けられます。特に賃貸住宅やちょっとした目隠しが欲しい場所では、手軽で実用的な方法として人気です。
さらに、100均やニトリなどで購入できるアイテムを活用すれば、必要な道具や材料を低コストで揃えることができます。直線縫いのシンプルなカーテンから、クリップや布用テープを使ったミシン不要の方法まで、初心者でも挑戦しやすい工夫が豊富です。
本記事では、手作りカーテンと突っ張り棒を組み合わせた基本的な作り方や取り付けのコツ、目隠しや間仕切りなどの活用アイデアを解説します。おしゃれさと機能性を両立させながら、暮らしに役立つカーテンをDIYで実現してみましょう。
手作りカーテン 突っ張り棒の基本|向いている窓と効果
突っ張り棒と手作りカーテンの組み合わせは、賃貸住宅や小窓のある家庭で特に重宝されています。まずは基本的な仕組みや特徴を理解することで、設置後のトラブルを減らし、より快適に活用することができます。
手作りカーテンと突っ張り棒の基礎知識
突っ張り棒は両端のバネやねじで壁に圧力をかけて固定する仕組みです。これに布やカーテンを通せば、穴を開けることなく簡単に設置できます。手作りカーテンは布地を好みのサイズに仕立てるため、窓の形状や部屋の雰囲気に合わせやすい点が特徴です。既製品では合わない場所でも、自作すれば自由度の高いインテリアを実現できます。
メリット・デメリットと向く/向かない場所
突っ張り棒のメリットは、設置が簡単で賃貸でも使えること、そしてコストを抑えられることです。一方で重量のある布や幅の広い窓には不向きで、落下のリスクもあります。そのため、収納スペースや小窓、脱衣所の目隠しには向きますが、掃き出し窓や大きなガラス窓には適していません。用途を見極めることが重要です。
目隠し・採光・断熱の目安と限界
手作りカーテンは、布地の厚みや色によって効果が変わります。薄手の布なら採光を確保しつつ目隠しができ、厚手の布なら断熱効果が期待できます。しかし、完全遮光や防音を目的とする場合は専門のカーテンに劣ります。つまり「ちょっと隠したい」「冷気をやわらげたい」といった補助的な役割として使うのが現実的です。
必要な道具とおおよその費用相場
突っ張り棒は100均やホームセンターで300円〜1,000円程度、布は1mあたり500円前後から購入可能です。基本的には布と棒、そしてハサミやメジャー、アイロンがあれば作成できます。費用を抑えつつ、オリジナルのカーテンを楽しめるのが魅力です。
安全面と賃貸での配慮ポイント
設置の際は耐荷重を守り、必要以上に長く突っ張らないように注意します。賃貸では壁紙やクロスを傷つけないよう、突っ張り部分にクッションシートを挟むのも効果的です。安全性を意識することで長く使い続けられます。
具体例:たとえば、賃貸アパートの脱衣所に扉がない場合でも、突っ張り棒とカーテンを使えば簡単に目隠しができます。布の選び方次第で通気性も確保でき、プライバシーを守りながら快適さもアップします。
- 突っ張り棒は賃貸でも穴を開けずに設置可能
- 小窓・収納・脱衣所などに特に適している
- 遮光や断熱は布地の選び方で変わる
- 重量のあるカーテンや大窓には不向き
- 耐荷重と壁材に注意して設置することが大切
準備とサイズの測り方|失敗しない採寸・用尺計算
次に重要なのが採寸と用尺の計算です。サイズが合わないと、せっかく作ったカーテンが隙間だらけになったり、布が余って美観を損ねたりします。正確に測ることで仕上がりの満足度が大きく変わります。
採寸の手順とチェックリスト
まず窓枠や設置したいスペースの幅と高さを測ります。幅は突っ張り棒を設置する壁から壁まで、高さは棒を設置する位置から床や下部のラインまで測定します。採寸時には、突っ張り棒の設置余白や布のゆとり分を考慮することが重要です。チェックリストを作成し、幅・高さ・余裕分をそれぞれ記録すると失敗を防げます。
小窓・収納・間仕切りで異なる仕上がり寸法
小窓では布幅を窓幅の1.2〜1.5倍にすることで自然なドレープ感が出ます。収納の目隠しはぴったりサイズが見栄えよく、間仕切り用途ではやや大きめに作ると動きやすくなります。このように用途によって最適な寸法は異なるため、あらかじめ設置目的を決めて採寸することが大切です。
用尺の計算方法と布地幅の考え方
布の必要量は「完成サイズ+縫い代」で計算します。縫い代は上下に各5cm、左右に各2〜3cmが目安です。布地幅は一般的に110cmや140cmが多いため、大きな窓には布をつなぎ合わせる必要があります。計算を丁寧に行うことで、無駄なく材料を準備できます。
布・素材選び(遮光・透け感・洗濯可)
布は用途に合わせて選ぶのが基本です。光を遮りたいなら遮光布、通気性を重視するならリネンやコットン、頻繁に洗濯したいならポリエステルが適しています。さらに、柄や色を工夫することで部屋の雰囲気を変えることもできます。素材選びは実用性とデザイン性の両立がポイントです。
突っ張り棒の選び方(耐荷重・直径・突っ張り幅)
突っ張り棒は耐荷重の表示を確認することが必須です。軽い布なら細めでも対応可能ですが、厚手の布には直径2cm以上で耐荷重10kg以上のものが安心です。また、突っ張り幅は設置場所のサイズに合っているかを確認しましょう。短すぎると外れやすく、長すぎると強度が落ちます。
用途 | 布幅の目安 | おすすめ突っ張り棒 |
---|---|---|
小窓 | 窓幅×1.2〜1.5 | 直径1.5cm・耐荷重3kg程度 |
収納目隠し | 開口部ぴったり | 直径2cm・耐荷重5kg以上 |
間仕切り | 幅+10〜20cm | 直径2.5cm以上・耐荷重10kg以上 |
具体例:例えば、キッチン横のパントリーを隠す場合、幅80cmの開口部なら布幅は約100cmが目安です。突っ張り棒は直径2cmの耐荷重5kg以上を選ぶと安定します。
- 採寸は幅・高さ・余裕分を正確に測ることが基本
- 用途によって仕上がり寸法を調整する
- 布は遮光・通気性・洗濯可否を考慮して選ぶ
- 突っ張り棒は耐荷重・直径・突っ張り幅が重要
- 事前計算で材料の無駄を防ぐことができる
作り方ガイド|ミシンあり/なしでできる手作りカーテン

採寸が終わったら、いよいよカーテンを作る工程に入ります。作り方にはミシンを使用する方法と、裁縫が苦手な方向けのミシン不要の方法があります。目的やスキルに合わせて選べるのが手作りの魅力です。
直線縫いのフラットカーテンを作る
基本的なフラットカーテンは上下と両端を直線で縫うだけで完成します。縫い代を折り返してアイロンで押さえてからミシンで縫うと、仕上がりがきれいになります。布の柄をそのまま見せたい場合や、シンプルに仕上げたい場合におすすめです。
ポール通し・ハトメ・ループ仕様の作り方
突っ張り棒に直接布を通す場合は、上部にポール通し用のトンネルを縫います。見た目を工夫したいならハトメリングや布ループをつける方法もあります。これらはデザイン性が高まり、カーテンの開け閉めもスムーズになります。
ミシン不要の方法(布用テープ・クリップ活用)
裁縫に自信がない場合でも、布用両面テープを使えば縫わずに裾を仕上げることができます。さらに、カーテンクリップで布を挟めば、布の端処理を省略してそのまま吊り下げられます。100均アイテムを活用すれば、短時間でカーテンを完成させることが可能です。
きれいに仕上げるコツ(三つ折り・アイロン・ほつれ止め)
縫い目を真っ直ぐに保つには、縫う前に三つ折りしてアイロンでしっかりクセをつけるのがコツです。布端にはほつれ止め液を塗ると長持ちします。少しの工夫で仕上がりが大きく変わるため、丁寧に進めることが大切です。
具体例:例えば、子ども部屋の小窓に取り付ける場合、キャラクター柄の布をクリップで吊るすだけでも十分実用的です。成長に合わせて布を簡単に取り替えられる点もメリットです。
- 直線縫いのフラットカーテンは初心者向け
- デザイン性を高めるならハトメやループ仕様
- 裁縫が苦手ならテープやクリップを活用
- 仕上げは三つ折りとアイロンで美しく
- 布端処理を忘れないことで長持ちする
取り付け方法と外れないコツ|突っ張り棒の設置手順
完成したカーテンを取り付ける段階では、突っ張り棒を正しく固定することが重要です。外れやすい設置は安全面にも影響するため、確実に固定するコツを押さえておきましょう。
基本の取り付け手順と水平出し
突っ張り棒は両端を設置面にあて、ねじ式なら回して固定、バネ式なら押し広げて固定します。取り付けの際には水平器を使って水平を確認すると、見た目も安定感も向上します。特に間仕切り用途では、水平がずれると布が片側に寄りやすくなるため注意が必要です。
壁材別の注意点(石膏・木部・タイル)
石膏ボードは表面が弱いため、突っ張り棒のゴム部分が沈みやすいです。この場合は補強板をかませると安定します。木部は比較的安定しますが、タイルは滑りやすいため滑り止めシートを挟むのが安心です。壁材に応じて工夫することが落下防止につながります。
突っ張れない・落ちるときの対処法
突っ張れない場合は、設置幅が短すぎるか長すぎる可能性があります。サイズを見直すか、専用の補助具を使うと改善できます。落ちやすいときは布の重量が耐荷重を超えていることが多いため、軽量な布に変更するか棒を強化タイプに交換することが必要です。
賃貸で痕跡を残さないための工夫
賃貸で突っ張り棒を使う場合、ゴム部分が壁紙に跡を残すことがあります。対策としてフェルトや保護シートを挟むのが有効です。また、長期間設置せず、定期的に位置をずらすことで跡を防止できます。
壁材 | 注意点 | 対策方法 |
---|---|---|
石膏ボード | 沈み込みやすい | 補強板を使用 |
木部 | 比較的安定 | そのまま設置で可 |
タイル | 滑りやすい | 滑り止めシートを使用 |
具体例:例えば、浴室前の脱衣スペースで使う場合、壁材がタイルで滑りやすいため、滑り止めシートを挟むことで落下を防げます。日常的に開閉する場所では特に有効です。
- 突っ張り棒は水平を確認して設置する
- 壁材に応じた補強や滑り止めを工夫する
- 耐荷重を超える布は避けること
- 賃貸では保護シートで跡を防止する
- 定期的に点検して安全を確保する
目隠し・間仕切りの活用アイデア集

突っ張り棒と手作りカーテンは、単なる窓まわりだけでなく、家のさまざまな場所で役立ちます。目隠しや間仕切りとしての活用例を知ることで、自分の暮らしに合わせた使い方が広がります。
キッチン・洗面・脱衣所での実用例
水まわりでは扉のない収納棚や脱衣所の出入口にカーテンを取り付けると、生活感を隠しながら空間をすっきり見せられます。撥水加工のある布を選べば、湿気の多い場所でも安心です。洗濯機まわりを隠すだけでも印象が大きく変わります。
小窓・出窓・階段まわりの使い方
小窓や出窓に突っ張り棒カーテンを設置すれば、外からの視線を遮りながら採光を確保できます。階段の吹き抜け部分では冷気対策として布を吊るす活用も可能です。季節に合わせて布を変えると、実用性とデザイン性を兼ね備えられます。
収納・パントリー・玄関の目隠し術
オープン棚や玄関収納の前にカーテンをつけると、急な来客時でも生活感を隠せます。特にパントリーは中身がごちゃつきやすいため、手作りカーテンで覆うだけで整った印象になります。布をインテリアと調和させるのもポイントです。
ワンルームの間仕切りと動線設計
ワンルームでは寝室とリビングの間にカーテンを設置してゾーニングする方法があります。突っ張り棒なら工事不要で簡単に導入でき、必要に応じて取り外しも可能です。動線を考慮してカーテンの開閉方向を決めると使いやすくなります。
カフェカーテン風におしゃれ見せするコツ
腰高の窓に短めの布を取り付ければ、カフェカーテンとしておしゃれな印象を演出できます。レースやリネン素材を使うとナチュラルな雰囲気に仕上がります。カーテンクリップで吊るす方法なら布の取り替えも簡単です。
具体例:例えば、玄関に靴箱代わりのオープンラックを置いている場合、突っ張り棒と布を使って隠すだけで、来客時の印象がぐっとよくなります。季節ごとに布を替えると模様替え感覚でも楽しめます。
- 水まわり・収納・玄関で生活感を隠せる
- 小窓や出窓では視線を遮りつつ採光を確保
- 階段では冷気対策としても使える
- ワンルームの間仕切りに有効
- カフェカーテン風でおしゃれに演出可能
100均・ニトリ・ホームセンターの賢い活用

手作りカーテンを低コストで仕上げたいとき、100均やニトリ、ホームセンターのアイテムが強い味方になります。それぞれの特徴を理解し、用途に合わせて組み合わせると効率的です。
100均で揃う道具と注意すべき妥協点
100均では突っ張り棒やカーテンクリップ、布用テープなどが揃います。コストを抑えられる一方で、耐荷重やサイズ展開が限られる点には注意が必要です。軽い布や小窓用として割り切って使うのが安心です。
ニトリ・無印・IKEAの突っ張り棒比較
ニトリの突っ張り棒は種類が豊富で、耐荷重も幅広く対応しています。無印はシンプルなデザインが特徴で、インテリアに馴染みやすいです。IKEAでは大きめサイズが充実しており、広い間仕切りに適しています。ブランドごとの特徴を比較して選ぶとよいでしょう。
カーテンクリップ・ハトメリングの選定
布を吊るすにはカーテンクリップやハトメリングが便利です。クリップは布を挟むだけで簡単に設置でき、布の交換も楽です。ハトメリングは耐久性が高く、見た目もすっきり仕上がります。使用頻度やデザインに合わせて選びましょう。
費用を抑える購入リストと代替案
最低限必要なのは突っ張り棒と布ですが、加えてクリップやテープを用意すると仕上がりが良くなります。代替案として、古布やシーツを再利用するのも経済的です。費用を抑えたい場合は、まず100均で揃え、強度が必要な部分だけホームセンターで補強するのがおすすめです。
店舗 | 特徴 | おすすめ用途 |
---|---|---|
100均 | 低価格・種類豊富 | 小窓・軽い布用 |
ニトリ | 耐荷重が幅広い | 収納や間仕切り |
無印 | シンプルデザイン | リビングや寝室 |
IKEA | 大型サイズあり | 広い間仕切り |
具体例:例えば、キッチンの収納棚を隠す場合、突っ張り棒と布はニトリ、クリップは100均で購入する組み合わせがコストと耐久性のバランスを取りやすいです。
- 100均は小窓や軽い布用に適している
- ニトリは耐荷重が強く幅広い用途に対応
- 無印はシンプルでインテリアに馴染みやすい
- IKEAは大型サイズが必要な場面に便利
- 古布やシーツを使えばさらにコスト削減可能
メンテナンスとトラブル対策
突っ張り棒と手作りカーテンは便利ですが、長く快適に使うためには日常のメンテナンスやトラブル対策が欠かせません。布と突っ張り棒の両方を意識してケアすることで、見た目と機能を保ちやすくなります。
洗濯・お手入れの基本ルール
布は使用場所によって汚れやすさが異なります。キッチンや脱衣所では油や湿気で汚れやすいため、定期的に洗濯するのがおすすめです。素材ごとの洗濯表示を確認し、洗濯ネットを使うと型崩れを防げます。アイロンで形を整えると見映えもよくなります。
たるみ・落下の原因と再発防止
布の重みや突っ張り棒のゆるみにより、時間が経つとたるみや落下が起こりやすくなります。対策としては、耐荷重に余裕のある突っ張り棒を選ぶこと、設置後に定期的に締め直すことが挙げられます。布の長さを床ぎりぎりにしないのも安全面で有効です。
カビ・結露対策と季節の切り替え
湿気の多い場所では布にカビが生えることがあります。防カビ加工の布を選ぶ、換気を心がけるなどの対策が必要です。また、夏は薄手の布、冬は厚手の布に変えると快適性が増します。季節ごとに布を切り替えることで、結露や冷気対策にもつながります。
シーズン別の収納方法と保管のコツ
使わない季節の布は、洗濯後によく乾燥させてから収納します。湿気を避けるために不織布カバーに入れ、押し入れなどの風通しの良い場所に保管すると安心です。突っ張り棒は分解して拭き取り、サビ防止のため乾燥させてから収納しましょう。
具体例:例えば、梅雨時期にキッチンで使っている布をそのままにするとカビが発生しやすくなります。週末に洗濯し、薄手の布に切り替えるだけで衛生面と快適さを両立できます。
- 布は定期的に洗濯し、素材に合ったケアを行う
- 突っ張り棒は耐荷重を守り、締め直しで落下防止
- カビ対策には換気と布の季節替えが有効
- 収納は乾燥・不織布カバーで湿気を防ぐ
- 突っ張り棒は消耗品と捉え、点検と交換を習慣に
まとめ
突っ張り棒と手作りカーテンの組み合わせは、賃貸住宅でも気軽に取り入れられる便利な方法です。小窓や収納の目隠し、間仕切りやインテリアのアクセントなど、工夫次第で多用途に活用できます。特に100均やニトリなど身近なお店で必要な道具がそろうため、初めてDIYに挑戦する方にもおすすめです。
ただし、設置場所や布の重さによっては耐荷重を超えるリスクがあるため、突っ張り棒の選定や採寸は丁寧に行うことが欠かせません。また、布は定期的に洗濯・交換し、突っ張り棒の状態も確認することで、長く安全に使うことができます。季節や用途に応じて布を替えれば、実用性とおしゃれさを同時に楽しめるでしょう。
今回紹介した作り方や活用アイデアを参考に、自分の暮らしに合ったカーテンを手作りしてみてください。費用を抑えながらも、住まいの快適さと個性を演出できるはずです。