内窓プラストの導入を考えたとき、最初に気になるのが「いったいいくらかかるのか」という費用の全体像です。内窓プラストは大信工業が製造する樹脂製内窓で、気密性の高さや防音性能の面で評価されている一方、一般的な内窓よりも価格が高めになる製品です。この記事では、窓サイズ別の製品代の目安、施工費の考え方、他メーカーとの価格比較、そして補助金を活用した実質負担額まで、費用に関わる情報をひとつながりに整理します。
内窓プラストは、クレセント(鍵)がオプション設定になっているなど、他メーカーと仕様の前提が少し異なります。価格を比較するときは、同じ条件で見比べることが大切です。見積もりを取る前に費用感をつかんでおくと、業者との話し合いがスムーズになります。
これから各項目を順に見ていきましょう。断熱・防音どちらの目的で検討している方にも共通して使える内容です。
内窓プラストの製品代はどのくらいか
内窓プラストの製品代は、窓の横幅・縦幅の組み合わせによって決まります。同じメーカーの製品でも、ガラスの種類(複層ガラス・Low-E複層ガラス・防音合わせガラスなど)によっても金額が変わるため、まず「製品代のみ」の目安を押さえておくことが出発点になります。
引違い窓(2枚建て)の製品代の目安
内窓プラストの引違い窓(2枚建て)について、複層ガラスを使用した場合の製品代の目安は以下のとおりです。クレセントはオプション設定のため、表示価格には含まれていません。
| 縦サイズ | 横920mm | 横1,340mm | 横1,850mm | 横2,499mm |
|---|---|---|---|---|
| 縦460mm | 28,900円 | 37,800円 | 50,000円 | 61,500円 |
| 縦920mm | 40,800円 | 52,800円 | 69,400円 | 84,000円 |
| 縦1,230mm | 56,300円 | 68,500円 | 87,000円 | 106,900円 |
| 縦1,830mm | 72,000円 | 88,400円 | 104,700円 | 148,700円 |
上記はあくまで製品代のみの目安であり、施工費・諸経費は別途かかります。また、ガラスをLow-E複層ガラスや防音合わせガラスに変えると、製品代はさらに上がります。最終的な金額は現地調査後の見積もりで確認することが必要です。
ガラスの種類別の価格帯の目安
内窓プラストでは、組み込むガラスの種類によって価格帯が大きく変わります。一般的な価格目安として、複層ガラスの場合は工事費込みで10万〜16万円前後、Low-E複層ガラスでは12万〜18万円前後、防音合わせガラス(12.8mm)では工事費込みで20万〜40万円前後になるケースもあります。
防音を主な目的にする場合は、内窓プラストが対応できる12mmの防音ガラスを選ぶことが多く、そのぶん製品代が高くなります。断熱・結露対策が主な目的であれば、複層ガラスやLow-E複層ガラスの選択が一般的です。目的に合ったガラスを選ぶことで、費用を必要以上にふくらませずに済みます。
製品代以外に何がかかるか
内窓プラストの工事では、製品代に加えて施工費・諸経費・送料などが発生します。施工費の目安は1窓あたり11,000円〜、諸経費は5,500円〜が基準となっていますが、窓の枚数、窓枠の加工の有無、ふかし枠が必要かどうかによって変わります。
ふかし枠や窓枠加工が必要な場合は追加費用が発生します。
見積もり依頼時は「施工費込みの合計金額」を確認しましょう。
- >製品代:窓のサイズとガラス種類で決まる>施工費:1窓11,000円〜が目安(窓数・内容で変動)>諸経費:5,500円〜(施工エリア・工事内容で変動)>ふかし枠・窓枠加工:既存の窓枠の奥行きが不足する場合に発生>搬入費・送料:重量品や階段荷揚げが伴う場合に追加発生の可能性あり
他の内窓メーカーとの価格の違い
内窓プラストの費用感をより正確につかむためには、他メーカーの製品と並べて見比べることが有効です。主な内窓メーカーとして、YKK APのプラマードU、LIXILのインプラスが広く流通しており、これらとの価格差を理解しておくと選びやすくなります。
製品代の水準比較(同サイズ・複層ガラス)
同じ引違い窓(2枚建て)で比べると、LIXIL インプラスとYKK AP プラマードUはほぼ同水準の価格帯にあり、内窓プラストはこれらより製品代が高めに設定されています。千葉県の専門店が公開している複層ガラス使用時のデータでは、横幅1,340mm前後・縦920mm前後のサイズで、インプラスが31,300円前後、プラマードUが38,400円前後、プラストが52,800円前後という差があります。
製品代の差はそのまま工事費込みの合計にも反映されます。ただし、内窓プラストは高気密設計や対応できるガラスの厚み(12mm防音ガラス等)といった性能面での違いがあるため、単純に割高と判断するよりも、目的に合った製品かどうかで選ぶことが大切です。
防音ガラスを組み合わせた場合の価格差
防音性能を重視して防音ガラスを選ぶ場合、メーカー間の価格差はさらに広がります。防音専門店の目安価格データ(2024年5月時点)によると、W780×H800mmの2枚建て引違い窓に6mm防音ガラスを組み込んだ場合、インプラスが約67,900円、プラマードUが約67,900円前後であるのに対し、内窓プラストは約98,600円前後という目安が示されています。
10mmの防音ガラスを選ぶ場合、内窓プラストは約115,900円前後、同条件の防音まどまどでは約110,100円前後となっています。防音性能にこだわって厚みのあるガラスを選ぶほど、製品代の合計は上がります。
DIYで設置できるかどうかの違い
内窓プラストは、大信工業が認定した推奨施工店のみが取り扱える製品です。インプラスやプラマードUのように市販のDIYキットとして流通していないため、個人でネット購入して自分で取り付けることは、現状では対応していません。そのため、DIYによるコスト削減は内窓プラストでは想定しにくく、必ず施工業者への依頼が前提となります。
DIYキットとしての販売は行われていないため、施工業者への依頼が必須です。
取り扱い業者については大信工業の公式サイトから探すことができます。
- >インプラス・プラマードU:DIYキットが流通しており、個人取り付けが可能>内窓プラスト:認定施工店のみ取り扱い、DIYは不可>施工店を探す場合は、大信工業の公式サイト(uchimado-plast.jp)で確認できます
工事費込みの合計費用の目安を窓サイズ別に整理する
「工事費込みでいくらになるか」という視点で費用を整理します。製品代と施工費・諸経費を合算した全体像を把握しておくと、複数の窓に設置する場合の総費用も見通しやすくなります。
小〜中サイズの窓の場合
縦1,000mm前後・横1,700mm前後の一般的な洋室の窓を1箇所取り付ける場合、内窓プラスト(複層ガラス)の工事費込み目安は10万〜16万円前後が一般的な相場感です。ガラスをLow-E複層ガラスにすると12万〜18万円前後が目安になります。リフォーム専門の施工店が公開している複数の価格例から、このレンジで想定しておくと計画が立てやすいです。
大きなサイズ(掃き出し窓)の場合
掃き出し窓のような大きな窓(幅1,690mm×高さ1,820mm前後)に取り付ける場合、工事費込みで18万〜23万円前後になることが多くなります。さらに4枚建て引違い窓(幅2,600mm×高さ1,370mm前後)では、25万〜35万円前後の費用が発生するケースもあります。設置枚数が増えるほど合計費用は大きくなるため、補助金の活用を組み合わせた計画が現実的です。
複数窓を同時に設置する場合の費用感
内窓を複数箇所に一括で設置する場合、諸経費や施工費が1回の工事にまとまるため、1窓あたりのコストが下がる場合があります。例えば、2〜3箇所を同時に工事すると、個別に依頼するより割安になるケースが一般的です。ただし、この点は業者によって異なるため、見積もり時に「複数窓をまとめて設置した場合の合計費用」を明示的に確認しておくとよいでしょう。
- >小〜中サイズ(横1,700mm×縦1,000mm前後):工事費込みで10万〜16万円前後>掃き出し窓(横1,690mm×縦1,820mm前後):18万〜23万円前後>4枚建て大窓(横2,600mm×縦1,370mm前後):25万〜35万円前後>複数窓の同時設置で1窓あたりコストが下がる場合がある
補助金を活用した実質負担額の考え方

内窓プラストの取り付けは、2026年現在も国の補助金制度「先進的窓リノベ事業」の対象になります。補助金を活用することで実質的な自己負担を下げられるため、費用全体の計画を立てる際には補助金込みで考えることが重要です。
先進的窓リノベ2026事業の概要
先進的窓リノベ2026事業は、既存住宅の窓を断熱性能の高い窓に改修する際に補助金が交付される、環境省が主導する国の支援制度です。2026年の事業では、1戸あたり最大100万円までの補助が受けられます(2025年の200万円上限から変更)。補助対象となるのは、条件を満たす断熱リフォームで、内窓の設置が対象工事に含まれます。
補助金の申請は、登録された施工業者(事業者)が代行して行う仕組みです。個人が直接申請するものではないため、見積もり依頼の段階で「先進的窓リノベ2026の登録事業者かどうか」を確認しておくと安心です。最新の申請スケジュールや対象製品の詳細は、先進的窓リノベ2026事業の公式サイト(window-renovation2026.env.go.jp)でご確認ください。
内窓プラストは補助金の対象製品か
内窓プラストのLow-E複層ガラス(ガス入り)仕様は、先進的窓リノベ事業のSグレード対象製品として登録されています。Sグレードは補助単価が高く設定されているため、対象となる製品を選ぶことで補助額を最大化できます。ただし、どのガラスの組み合わせが対象になるかは年度ごとに更新されるため、施工業者か公式サイトで必ず最新情報を確認してください。
補助金ありの場合の費用イメージ
具体的な補助額は窓のサイズ・グレード・設置方法によって異なります。たとえば中サイズの内窓1箇所で工事費込み15万円かかる場合でも、補助金が5万〜8万円程度適用されれば、実質負担は7万〜10万円程度に下がる計算になります。補助金額の詳細な単価は、先進的窓リノベ2026事業の公式サイトで公表されている補助単価表で確認できます。
個人申請はできないため、見積もり依頼時に登録業者かどうかを確認しましょう。
補助単価・対象製品の最新情報は先進的窓リノベ2026公式サイトをご覧ください。
- >先進的窓リノベ2026は最大100万円(1戸あたり)の補助が受けられる>内窓プラストのLow-E複層ガラス(ガス入り)仕様はSグレード対象になりうる>補助金の申請は登録施工業者が代行する仕組み>最新の補助単価・スケジュールはwindow-renovation2026.env.go.jpで確認
見積もりを取るときに確認しておきたいポイント
内窓プラストの費用は、現地調査を経た正式な見積もりが最も信頼できる情報です。見積もり依頼の前後にいくつかのポイントを押さえておくと、比較や判断がしやすくなります。
見積書に含まれるべき項目
見積もりを受け取ったときは、製品代・施工費・諸経費・ふかし枠費用のそれぞれが個別に記載されているかを確認しましょう。合計金額しか書かれていない場合は、内訳の明示を依頼すると安心です。また、補助金申請を希望する場合は、登録事業者かどうかと「補助金適用後の実質負担額」も含めて確認することをおすすめします。
窓枠の奥行き(取り付けスペース)の確認
内窓プラストを設置するには、既存の窓枠に一定の奥行きが必要です。奥行きが不足している場合は「ふかし枠」と呼ばれる補助枠を取り付けて対応しますが、この工程が加わると費用が追加されます。内窓プラストは窓枠の奥行きとして70mm以上が必要とされており、現地調査の段階で確認してもらうことが必要です。
※奥行きの要件は製品の仕様変更や施工条件によって異なる場合があります。最新の施工条件は大信工業の公式サイト(uchimado-plast.jp)または施工業者にご確認ください。
複数業者の見積もりを比較する意義
内窓プラストは施工業者が認定を受けた業者限定の製品ですが、認定業者は複数存在します。同じ製品でも業者によって施工費や諸経費の設定が異なるため、2〜3社から見積もりを取り寄せて比較することが、適正価格を把握する上で有効です。見積もりを比較する際は、同じ窓サイズ・ガラス仕様・施工条件で揃えることが大切です。
ミニQ&A
Q:内窓プラストの製品代だけ知りたいのですが、どこで調べられますか?
A:大信工業の認定施工店や、各地域のリフォーム会社が製品代の参考価格を公開しています。ただし公式のカタログ定価は業者向けのため、実際の購入価格は施工業者への問い合わせが確実です。
Q:窓枠の奥行きが足りない場合は設置できませんか?
A:奥行きが不足していても、ふかし枠を取り付けることで対応できる場合があります。現地調査で確認してもらうことで、設置可否と追加費用の有無が分かります。
- >見積書は製品代・施工費・諸経費の内訳が分かる形で受け取る>窓枠の奥行き(70mm以上が目安)は事前に確認しておく>2〜3社の見積もりを比較して適正価格を把握する>補助金を使う場合は登録事業者への依頼が条件>ふかし枠が必要な場合は追加費用が発生することを念頭に置く
まとめ
内窓プラストの価格は、窓のサイズとガラスの種類によって異なり、工事費込みで1箇所あたり10万〜30万円前後が相場の目安です。他メーカー製品と比べて製品代は高めですが、高気密設計や防音ガラスへの対応力という違いがあります。
まずは「自宅の窓のサイズ」と「断熱・防音どちらが主な目的か」を整理した上で、認定施工店に現地調査と見積もりを依頼するところから始めてみましょう。補助金の活用も含めて、実質負担額を確認するのが最初のステップです。
費用の目安が分かると、検討の幅が広がります。この記事が内窓プラストを検討する最初の手がかりになれば、うれしいです。

