冬の寒さや結露に悩んでいる方にとって、二重窓は有効な対策のひとつです。なかでも開閉機能を持たない「はめごろし窓(FIX窓)」は、構造がシンプルなためDIYで取り付けやすく、初心者の方でも挑戦しやすい方法として注目されています。この記事では、二重窓DIYではめごろしタイプを自作する具体的な手順や、必要な材料・道具の選び方をわかりやすく解説します。
二重窓を取り付けることで、窓から逃げる熱を抑え、室内の快適性を保つことができます。一方で、業者に依頼すると費用が高額になりがちなため、DIYでコストを抑えたいと考える方も少なくありません。はめごろしタイプであれば、レールや開閉機構が不要な分、材料費も抑えられ、作業工程もシンプルです。
本記事では、二重窓DIYの基礎知識から、ポリカーボネートなどの素材選び、実際の施工手順、さらには費用の相場や注意点まで、生活者目線でまとめました。断熱効果を高めるためのポイントや、よくあるトラブルへの対処法も紹介しますので、これから二重窓DIYに取り組もうとしている方はぜひ参考にしてください。
二重窓DIYではめごろし窓を取り付けるメリットと基礎知識
二重窓をDIYで取り付けることは、住宅の断熱性能を向上させる手段として多くの方が実践しています。まず、二重窓とは何か、そしてはめごろし窓を選ぶ理由について整理しておきましょう。これらの基礎を理解することで、DIYの目的や効果をより明確にイメージできます。
二重窓とは?内窓の仕組みと断熱効果
二重窓とは、既存の窓の内側にもう一枚窓を設置する構造を指します。一般的には「内窓」とも呼ばれ、外窓と内窓の間に空気層を作ることで熱の移動を抑える仕組みです。空気は熱を伝えにくい性質を持っているため、この空気層が断熱材のような役割を果たします。
冬場は室内の暖かい空気が窓ガラスを通じて外に逃げにくくなり、逆に夏場は外の熱気が室内に入りにくくなります。つまり、冷暖房の効率が上がり、光熱費の削減にもつながるのです。さらに、窓が二重になることで外部からの騒音を和らげる効果も期待できます。
このように、二重窓は単に窓を増やすだけでなく、快適な室内環境を作るための工夫といえます。DIYで取り付けることができれば、専門業者に依頼するよりも費用を抑えながら、自分の都合に合わせて施工できる点も魅力です。
はめごろし窓(FIX窓)が選ばれる理由
はめごろし窓とは、開閉機能を持たない固定式の窓のことを指します。別名「FIX窓」とも呼ばれ、窓枠にガラスやパネルを固定するだけのシンプルな構造です。開け閉めができないため、換気が必要な場所には向きませんが、採光だけを目的とする窓や、もともと開閉しない窓に内窓を追加する場合に適しています。
DIYではめごろし窓が選ばれる最大の理由は、施工の簡単さにあります。引き違い窓や開き窓のようにレールや蝶番、鍵といった可動部品が不要なため、部材点数が少なく、組み立ての手間も大幅に削減できます。また、隙間が生じにくい構造のため、気密性が高まりやすく、断熱効果をしっかり得られる点も見逃せません。
例えば、北側の窓や廊下の窓など、普段ほとんど開けない場所であれば、はめごろし窓で十分に役割を果たせます。開閉機能がない分、コストも抑えられるため、初めて二重窓DIYに挑戦する方にとって取り組みやすい選択肢です。
DIYで二重窓を作る魅力とコスト感
DIYで二重窓を作る最大の魅力は、費用を大幅に抑えられることです。業者に依頼すると、窓1枚あたり数万円から十数万円かかることも珍しくありません。一方で、DIYであれば材料費のみで済むため、窓のサイズにもよりますが、数千円から1万円程度で完成させることも可能です。
また、自分で作業することで、窓の仕様や素材を自由に選べる点も魅力です。例えば、透明度の高いポリカーボネートを使うか、目隠し効果のある半透明タイプにするかなど、用途に応じて調整できます。さらに、作業のタイミングも自分で決められるため、週末や休日を使って少しずつ進めることができます。
ただし、DIYには道具の準備や、寸法測定の正確さが求められます。失敗すると材料を無駄にしてしまうリスクもあるため、事前の下調べと計画が重要です。それでも、完成したときの達成感や、長期的なコスト削減効果を考えれば、挑戦する価値は十分にあります。
既製品との違いと判断基準
二重窓には、メーカーが販売している既製品の内窓キットと、自分で材料を揃えて作るDIYタイプがあります。既製品は、窓枠やガラス、取り付け部材が一式セットになっており、施工マニュアルも付属しているため、初心者でも安心して取り組めます。一方で、価格は高めであり、サイズや仕様の選択肢が限られる場合もあります。
DIYタイプは、自分で材料を選び、寸法に合わせてカットや組み立てを行う方法です。既製品に比べて自由度が高く、コストも抑えられますが、その分だけ手間と知識が必要になります。例えば、窓枠を木材で自作する場合、カットや塗装の技術が求められますし、ポリカーボネートのカットも慣れていないと難しく感じるかもしれません。
判断基準としては、DIY経験の有無や予算、完成度の希望によって選ぶとよいでしょう。初めての方や確実に仕上げたい場合は既製品を、コストを最優先したい方や自分好みにカスタマイズしたい方はDIYタイプが向いています。どちらを選ぶにせよ、窓のサイズや設置場所の条件をしっかり確認することが大切です。
・北側や廊下の窓(開閉頻度が低い)
・高所や手の届きにくい窓
・採光だけを目的とする小窓
・賃貸住宅で原状回復が必要な場合(取り外し可能な設計にする)
具体例:築30年戸建てでの実践ケース
ある方は、築30年の戸建て住宅で北側の窓3枚にはめごろしタイプの二重窓をDIYで設置しました。材料費は窓1枚あたり約8,000円、作業時間は1枚につき2時間程度でした。設置後、室温が以前より2〜3度上がり、結露もほぼ見られなくなったとのことです。開閉の必要がない窓だったため、はめごろしタイプで十分に効果を実感できたといいます。
- 二重窓は既存窓の内側に設置し、空気層で断熱効果を生む
- はめごろし窓は開閉機能がなく、DIY初心者でも取り組みやすい
- DIYなら材料費のみで済み、数千円から1万円程度で施工可能
- 既製品は安心感があり、DIYタイプは自由度とコスト面で有利
- 開閉頻度の低い窓や採光目的の窓に最適
二重窓DIYに必要な材料と道具の選び方
二重窓をDIYで作る際、最も重要なのが材料と道具の選定です。次に、どのような素材を使うのか、そして何を揃えればよいのかを具体的に見ていきましょう。適切な材料を選ぶことで、断熱効果を最大限に引き出し、施工もスムーズに進められます。
ポリカーボネート(ツインカーボ)とその特性
二重窓DIYで最もよく使われる素材が、ポリカーボネート製のパネルです。なかでも「ツインカーボ」や「中空ポリカーボネート」と呼ばれるタイプは、二重構造になっており、内部に空気層を持つため断熱性能が高いのが特徴です。ガラスに比べて軽量で扱いやすく、割れにくいため安全性も優れています。
ポリカーボネートには透明タイプと半透明(乳白色)タイプがあり、設置場所に応じて選べます。透明タイプは採光を重視する場所に、半透明タイプはプライバシーを守りたい場所に適しています。また、厚みも3mm、4mm、6mmなど複数あり、厚いほど断熱性能は向上しますが、その分価格も上がります。
ホームセンターやネット通販では、サイズオーダーでカット済みのポリカーボネートを購入できるため、自分でカットする手間を省くことも可能です。ただし、オーダーカットは通常の板材よりも割高になるため、予算と加工技術を考慮して選ぶとよいでしょう。
必要部材リスト:窓枠・レール・パネルの種類
はめごろしタイプの二重窓に必要な主な部材は、以下の通りです。まず、内窓を固定するための「窓枠」が必要です。木材やアルミフレームを使って自作する方法と、専用の内窓キットを購入する方法があります。木材を使う場合は、1×4材(ワンバイフォー材)や2×4材が一般的で、ホームセンターで手に入ります。
次に、ポリカーボネートパネルを固定するための「押さえ材」や「コーキング材」が必要です。押さえ材は、パネルを窓枠に固定する際の留め具として使います。コーキング材は隙間を埋めるために使用し、気密性を高める役割を果たします。また、ビスやネジ、両面テープなどの固定具も忘れずに用意しましょう。
はめごろしタイプの場合、レールや開閉機構は不要ですが、窓枠をしっかり固定するためのアングル金具やL字金具があると安定性が増します。特に大きな窓の場合は、パネルの重さに耐えられるよう補強材を追加することも検討してください。
内窓キットと単品購入どちらを選ぶか
内窓キットは、必要な部材が一式セットになっており、説明書も付属しているため初心者にとって安心です。メーカーによってはサイズオーダーに対応しており、窓の寸法を伝えるだけでピッタリのキットが届くこともあります。一方で、価格は単品購入に比べて高めになる傾向があります。
単品購入は、木材やポリカーボネート、金具などを個別に揃える方法です。ホームセンターで材料を買い集めることで、コストを抑えられますし、自分好みの仕様にカスタマイズできます。ただし、必要な部材を自分で判断しなければならないため、ある程度の知識と経験が求められます。
どちらを選ぶかは、予算とDIY経験によって決めるとよいでしょう。初めての方や確実に仕上げたい場合は内窓キットを、コストを最優先したい方や自由にアレンジしたい方は単品購入が向いています。また、複数の窓に設置する場合は、1枚目はキットで試してみて、2枚目以降は単品購入で挑戦するという方法もあります。
寸法測定の正確な方法と注意点
二重窓DIYで最も重要な工程のひとつが、窓の寸法測定です。測定を誤ると、パネルが窓枠に収まらなかったり、隙間ができてしまったりするため、慎重に行う必要があります。まず、既存の窓枠の内側を測定しますが、上下左右の複数箇所を測り、最も小さい寸法を採用することがポイントです。
窓枠は経年劣化や建物の歪みで完全な長方形でないことが多いため、1箇所だけでなく3〜4箇所を測定して最小値を基準にします。また、内窓を取り付けるスペースが十分にあるかも確認しましょう。窓枠の奥行きが狭すぎると、内窓を固定できない場合があります。
測定にはメジャー(巻き尺)を使いますが、金属製のしっかりしたものを選ぶと正確に測れます。寸法をメモする際は、縦・横・奥行きの3方向を記録し、図を描いて視覚的に確認しておくとミスを防げます。また、ポリカーボネートをカットする際は、測定値よりも数ミリ小さめにすることで、取り付けがスムーズになります。
あると便利な工具と代用できるもの
二重窓DIYで使う基本的な工具は、電動ドリル、ノコギリ、カッター、定規、鉛筆などです。電動ドリルはビス打ちや下穴あけに使用しますが、手回しドライバーでも代用できます。ただし、硬い木材や複数箇所への固定作業がある場合は、電動工具があると格段に作業が楽になります。
ポリカーボネートのカットには、専用のカッターやノコギリが便利です。薄手のポリカーボネート(3〜4mm)であれば、カッターナイフで何度か筋を入れて折る方法でもカットできます。厚手の場合は、細目のノコギリを使うと綺麗に切断できます。切断面がガタついた場合は、ヤスリで整えるとよいでしょう。
その他、水平器や直角定規があると、窓枠を正確に取り付ける際に役立ちます。コーキングガンは隙間埋めに使いますが、なければチューブタイプのコーキング材を手で絞り出すことも可能です。工具は全て新品で揃える必要はなく、家にあるものや100円ショップで手に入るものを活用すれば、初期費用をさらに抑えられます。
□ ポリカーボネートパネル(透明 or 半透明、厚み選択)
□ 窓枠用木材(1×4材、2×4材など)
□ 押さえ材・コーキング材
□ ビス・ネジ・両面テープ
□ アングル金具・L字金具(補強用)
□ 電動ドリル・ノコギリ・カッター・定規
ミニQ&A
Q1. ポリカーボネートの厚みはどう選べばよいですか?
A1. 一般的には4mmが扱いやすく、断熱性能とコストのバランスが取れています。より高い断熱性を求める場合は6mmを選ぶとよいでしょう。3mmは軽量ですが、やや強度が不足する場合があります。
Q2. 木材は塗装が必要ですか?
A2. 室内用であれば必須ではありませんが、塗装することで見た目が良くなり、木材の保護にもなります。水性ニスやステインを使えば、初心者でも簡単に仕上げられます。
- ポリカーボネートは軽量で断熱性が高く、DIYに最適な素材
- 窓枠は木材または内窓キットで準備し、固定具や隙間埋め材も必要
- 内窓キットは初心者向け、単品購入はコスト重視の方向け
- 寸法測定は複数箇所を測り、最小値を基準にすることが重要
- 電動ドリルやノコギリがあると作業効率が上がるが、手工具でも代用可能
二重窓DIY(はめごろしタイプ)の具体的な作り方
材料と道具が揃ったら、いよいよ実際の施工に入ります。はめごろしタイプの二重窓は、手順を守れば初心者でも十分に完成させることができます。ここでは、事前準備から仕上げまでの流れを順番に解説していきます。
事前準備:窓枠の確認と清掃
施工を始める前に、まず既存の窓枠をしっかりと確認しましょう。窓枠にホコリや汚れが付着していると、両面テープやコーキング材の接着力が低下してしまいます。そのため、濡れた雑巾で拭き取り、乾いた布で仕上げておくことが大切です。特に窓枠の角や溝には汚れが溜まりやすいため、入念に清掃してください。
次に、窓枠の状態を目視で確認します。木材が腐食していたり、カビが発生していたりする場合は、先に補修や除去を行っておきましょう。また、窓枠の歪みがないかもチェックします。歪みがある場合は、内窓を取り付けた際に隙間ができやすくなるため、薄いゴムシートや調整材で補正することを検討してください。
さらに、窓周辺のカーテンレールやブラインドが内窓の設置に干渉しないかも確認しておきます。必要に応じて、カーテンレールの位置を調整したり、一時的に外したりする準備をしておくとスムーズです。事前準備を丁寧に行うことで、後の工程がぐっと楽になります。
内窓フレームの組み立て手順
内窓フレームを自作する場合、まず木材を窓枠の寸法に合わせてカットします。1×4材や2×4材を使う場合、縦材2本と横材2本を用意し、長方形の枠を組み立てます。カットはホームセンターでお願いすることもできるため、自分で切る自信がない方は依頼するとよいでしょう。
木材をカットしたら、四隅をビスで固定して枠を組み立てます。この際、直角定規を使って角度を確認しながら組むと、歪みのない綺麗な枠に仕上がります。ビスを打つ前に下穴をあけておくと、木材が割れるのを防げます。また、L字金具を四隅に取り付けると、強度が増して安定します。
内窓キットを使う場合は、説明書に従ってフレームを組み立てます。多くのキットでは、専用の連結パーツが付属しており、工具なしで組み立てられるものもあります。ただし、組み立てる際はパーツの向きや順序を間違えないよう、説明書をよく読んでから作業を進めましょう。
ポリカパネルのカットと取り付け方
ポリカーボネートパネルを、内窓フレームの内寸に合わせてカットします。測定した寸法よりも1〜2mm小さめにカットすると、フレームに収まりやすくなります。薄手のポリカーボネート(3〜4mm)であれば、カッターナイフで何度も筋を入れて折る方法でカットできます。厚手の場合は、細目のノコギリを使うと綺麗に仕上がります。
カットしたポリカーボネートは、フレームの内側にはめ込みます。はめごろしタイプの場合、パネルを固定するために押さえ材や細い木材を使います。パネルの周囲を押さえ材で挟み込み、ビスで固定する方法が一般的です。この際、ビスを締めすぎるとポリカーボネートが割れる恐れがあるため、適度な力加減で固定しましょう。
また、パネルとフレームの間にわずかな隙間が生じる場合は、コーキング材で埋めることができます。コーキング材を使う際は、マスキングテープで周囲を保護してから塗布すると、仕上がりが綺麗になります。塗布後、ヘラや指で表面をならし、マスキングテープを剥がせば完成です。
レールの固定と微調整のコツ
はめごろしタイプの場合、レールは基本的に不要ですが、窓枠に内窓フレームを固定する際には安定した土台が必要です。窓枠の上下左右に木材やアルミ材を取り付け、そこに内窓フレームをはめ込む方法が一般的です。まず、窓枠の内側に固定用の木材(受け材)をビスで取り付けます。
受け材を取り付ける際は、水平器を使って傾きがないかを確認しながら作業します。傾いていると内窓がうまくはまらず、隙間ができる原因になります。ビスは窓枠の素材に応じて長さや太さを選び、しっかりと固定してください。アルミサッシに取り付ける場合は、専用のビスを使うと安心です。
内窓フレームを受け材にはめ込んだら、隙間がないかを確認します。わずかなズレがある場合は、薄いゴムシートや調整用のスペーサーを挟んで調整します。全体がぴったりとはまったら、フレームの側面からビスを追加して固定すると、より安定します。最後に、手で押してガタつきがないかをチェックしましょう。
隙間を埋めるテープ処理と仕上げ
内窓を取り付けた後、窓枠と内窓フレームの間にわずかな隙間が残ることがあります。この隙間を放置すると、冷気や音が入り込み、断熱効果や防音効果が損なわれてしまいます。そのため、隙間テープやコーキング材を使って気密性を高める処理が重要です。
隙間テープは、スポンジ状やゴム製のもので、ホームセンターで手に入ります。幅や厚みが複数あるため、隙間の大きさに合わせて選びます。テープの裏面には粘着シートが付いており、窓枠に沿って貼り付けるだけで簡単に施工できます。特に上下の隙間は冷気が入りやすいため、念入りに貼り付けましょう。
コーキング材を使う場合は、隙間の幅が広い箇所に適しています。コーキングガンを使って隙間に充填し、ヘラで表面を整えます。乾燥後は固まって気密性が高まります。ただし、コーキング材は一度固まると剥がしにくいため、賃貸住宅など原状回復が必要な場合は、剥がしやすい隙間テープを選ぶとよいでしょう。
工程 | 所要時間の目安 | ポイント |
---|---|---|
事前準備・清掃 | 15〜30分 | 窓枠の汚れや歪みをしっかり確認 |
フレーム組み立て | 30〜60分 | 直角を保ちながら慎重に組む |
パネルカット・取り付け | 30〜45分 | 寸法より1〜2mm小さめにカット |
受け材固定・調整 | 20〜40分 | 水平を確認しながら固定 |
隙間処理・仕上げ | 15〜30分 | 隙間テープやコーキングで気密性向上 |
具体例:初心者が実践したDIY記録
DIY初心者のAさんは、リビングの掃き出し窓(高さ180cm×幅90cm)にはめごろしタイプの二重窓を取り付けました。材料費は約12,000円、作業時間は土曜日の午後を使って約4時間でした。最初はフレームの組み立てに手間取りましたが、説明書をよく読みながら進めることで無事完成。設置後は室温が約3度上がり、エアコンの効きも良くなったと実感しています。
- 事前に窓枠を清掃し、歪みや腐食がないか確認することが重要
- フレームは直角を保ちながら組み立て、L字金具で補強すると安定する
- ポリカーボネートは測定値より1〜2mm小さめにカットすると収まりやすい
- 受け材を水平に取り付け、内窓フレームをしっかり固定する
- 隙間テープやコーキング材で気密性を高め、断熱効果を最大化する
二重窓DIYで得られる断熱・防音・結露対策の効果
二重窓を設置することで、どのような効果が得られるのでしょうか。ここでは、断熱性能、防音効果、結露対策という3つの観点から、実際に期待できる効果とその仕組みを解説します。
断熱性能を実感できるタイミングと体感
二重窓を設置した直後から、断熱効果を実感できる場合があります。特に冬場は、窓から入ってくる冷気が明らかに減るため、窓際に立ったときのひんやり感が軽減されます。また、エアコンやストーブを使った際に、部屋が暖まるまでの時間が短くなり、暖房効率が向上します。
断熱性能の向上は、室温の変化にも現れます。例えば、二重窓を設置した部屋では、朝晩の気温差が小さくなり、室温が安定しやすくなります。これは、窓から逃げる熱が減ったためです。体感としては、部屋全体がふんわりと暖かく感じられるようになり、足元の冷えも和らぎます。
ただし、断熱効果は窓の大きさや設置場所、使用する素材によって異なります。小さな窓であれば効果は限定的ですが、大きな掃き出し窓や北側の窓など、冷気が入りやすい場所に設置すると、はっきりとした違いを感じられるでしょう。また、ポリカーボネートの厚みが厚いほど、断熱性能は高まります。
冷気の侵入を防ぐ仕組みと空気層の役割
二重窓が断熱効果を発揮する理由は、外窓と内窓の間にできる空気層にあります。空気は熱を伝えにくい性質を持っており、この空気層が断熱材のような役割を果たします。冬場は室内の暖かい空気が窓ガラスを通じて外に逃げにくくなり、逆に外の冷気が室内に入りにくくなります。
一般的に、空気層の厚みは2cm以上あると効果的とされています。あまり薄すぎると対流が起きやすく、断熱効果が低下してしまいます。一方で、厚すぎても対流が発生するため、最適な厚みは2〜3cm程度とされています。DIYで内窓を設置する際は、窓枠の奥行きを確認し、適切な空気層を確保することが大切です。
また、二重窓にすることで、窓ガラス表面の温度も変化します。外窓のガラス表面は外気温に近い温度になりますが、内窓のガラス表面は室温に近い温度になります。つまり、室内側のガラスに触れても冷たさを感じにくくなり、窓際の快適性が向上します。
結露の発生を抑える理由と限界

二重窓は結露対策にも有効です。結露は、暖かく湿った空気が冷たい窓ガラスに触れることで、空気中の水蒸気が水滴に変わる現象です。二重窓を設置すると、室内側のガラス表面温度が上がるため、結露が発生しにくくなります。特に冬場の朝、窓がびっしょり濡れているという悩みが軽減されます。
ただし、二重窓を設置しても完全に結露がなくなるわけではありません。室内の湿度が極端に高い場合や、換気が不足している場合は、内窓にも結露が発生することがあります。また、外窓と内窓の間の空気層に湿気がこもると、外窓の内側に結露が発生する可能性もあります。
結露を完全に防ぐためには、二重窓の設置に加えて、適度な換気や除湿を心がけることが重要です。例えば、調理後や入浴後は換気扇を回す、洗濯物を室内干ししすぎないなどの工夫が必要です。二重窓はあくまで結露を「減らす」ための手段であり、湿度管理と併せて行うことで効果を最大化できます。
防音効果はどこまで期待できるか
二重窓には、外部からの騒音を和らげる効果もあります。窓が二重になることで、音が通過する際に減衰しやすくなるためです。特に、車の走行音や話し声など、中〜高音域の騒音に対しては一定の効果が期待できます。窓を閉めた状態で、外の音が少し遠くなったように感じられるでしょう。
ただし、DIYで作る簡易的な二重窓の場合、専門的な防音窓ほどの効果は期待できません。防音性能を高めるには、窓ガラスの厚みを変える、空気層を広く取る、気密性を高めるなどの工夫が必要です。特に、低音域の騒音(トラックの音や電車の振動音など)は、二重窓だけでは十分に防ぎきれないことがあります。
防音効果を重視する場合は、ポリカーボネートよりも厚手のガラスを使う、または防音専用の内窓キットを検討するとよいでしょう。一方で、日常生活における軽微な騒音を和らげる程度であれば、DIYの二重窓でも十分に役立ちます。例えば、寝室の窓に設置することで、夜間の車の音が気にならなくなったという声もあります。
・空気層は2〜3cmを確保する
・隙間テープやコーキングで気密性を高める
・ポリカーボネートは厚手(4mm以上)を選ぶ
・換気や除湿を併用して湿度管理を行う
・防音効果を重視する場合はガラス厚や専用キットを検討
ミニQ&A
Q1. 二重窓を設置しても結露が完全になくならないのはなぜですか?
A1. 二重窓は室内側のガラス表面温度を上げるため結露を減らせますが、室内の湿度が高い場合は結露が発生します。換気や除湿を併用することで、さらに結露を抑えられます。
Q2. 夏場も二重窓は効果がありますか?
A2. 夏場も断熱効果があり、外の熱気が室内に入りにくくなります。ただし、直射日光が当たる窓にはカーテンやブラインドを併用すると、より効果的です。
- 二重窓は設置直後から断熱効果を実感でき、室温が安定しやすくなる
- 空気層が熱の移動を抑え、冷気の侵入を防ぐ仕組み
- 結露は減らせるが完全には防げないため、換気や除湿との併用が重要
- 防音効果は中〜高音域に有効だが、専門的な防音窓ほどの効果は期待できない
- 効果を高めるには空気層の確保と気密性向上がカギ
二重窓DIYでよくあるトラブルと解決法
二重窓をDIYで作る際には、いくつかのトラブルが発生することがあります。しかし、多くの問題は事前の対策や適切な対処で解決できます。ここでは、よくあるトラブルとその解決方法を具体的に紹介します。
隙間ができてしまった場合の対処
二重窓を設置した後、窓枠とフレームの間に隙間ができてしまうことがあります。隙間があると、せっかくの断熱効果が損なわれ、冷気や音が入り込んでしまいます。隙間ができる主な原因は、寸法測定のミス、窓枠の歪み、フレームの組み立て精度の不足などです。
隙間が小さい場合(数ミリ程度)は、隙間テープを貼ることで対処できます。隙間テープにはさまざまな厚みがあるため、隙間の大きさに合わせて選びましょう。貼る際は、窓枠側ではなくフレーム側に貼ると、見た目がすっきりします。また、隙間テープは圧縮されることで効果を発揮するため、やや厚めのものを選ぶとよいでしょう。
隙間が大きい場合(5mm以上)は、コーキング材を使って埋める方法が有効です。コーキング材は柔軟性があり、窓の開閉がない「はめごろし」タイプには特に適しています。ただし、賃貸住宅の場合は原状回復が難しくなるため、剥がせるタイプのコーキング材や、薄い木材を追加して隙間を調整する方法を検討してください。
見た目が気になるときの改善方法
DIYで作った二重窓は、既製品に比べて見た目が粗く感じられることがあります。特に、木材の切り口が荒れていたり、ビスの頭が目立っていたりすると、仕上がりに満足できないかもしれません。しかし、少しの工夫で見た目を大きく改善できます。
まず、木材の表面を紙ヤスリで磨くことで、手触りが滑らかになり、見た目も整います。特に切り口はささくれが出やすいため、念入りにヤスリがけをしましょう。その後、水性ニスやオイルステインを塗ることで、木材に艶が出て高級感が増します。色も選べるため、既存の窓枠や部屋の雰囲気に合わせて仕上げることができます。
ビスの頭が気になる場合は、木ダボで隠す方法があります。ビスを打った箇所に木ダボを差し込み、接着剤で固定した後、ヤスリで平らにします。また、ビス穴を木工パテで埋めてから塗装する方法もあります。これらの仕上げ作業を行うことで、DIYとは思えないほど綺麗な仕上がりになります。
夏場の結露や曇りへの対応
二重窓を設置すると、冬場の結露は減りますが、夏場に内窓が曇ることがあります。これは、外窓と内窓の間の空気層に湿気がこもり、温度差によって結露が発生するためです。特に梅雨時期や湿度の高い日には、この現象が起こりやすくなります。
対策としては、外窓と内窓の間に湿気がこもらないようにすることが重要です。具体的には、内窓のフレームに小さな通気孔を設けることで、空気の流れを作ります。通気孔は直径5〜10mm程度の穴をフレームの上部に数カ所あけるだけで十分です。ただし、あけすぎると断熱効果が低下するため、2〜3カ所程度にとどめましょう。
また、夏場は内窓を一時的に外すという選択肢もあります。はめごろしタイプであれば、ビスを外すだけで簡単に取り外せるため、季節に応じて使い分けることができます。外した内窓は、押し入れや物置に保管しておけば、冬になったら再度取り付けられます。
パネルのたわみや外れを防ぐ工夫
大きなサイズのポリカーボネートパネルを使った場合、パネルの中央部分がたわんでしまうことがあります。これは、ポリカーボネートが軽量で柔軟な素材であるためです。たわみがあると見た目が悪くなるだけでなく、気密性も損なわれる可能性があります。
たわみを防ぐには、パネルの厚みを厚くする方法が有効です。3mmのパネルではたわみやすいため、4mmや6mmの厚手のものを選ぶとよいでしょう。また、フレームの中央に補強材(縦または横の桟)を追加することで、パネルを支えることもできます。補強材は細い木材やアルミ材を使い、パネルの裏側から固定します。
パネルが外れてしまうトラブルもあります。これは、押さえ材の固定が甘かったり、ビスの本数が不足していたりすることが原因です。押さえ材は10〜15cm間隔でビスを打つことで、しっかりと固定できます。また、パネルの四隅には特に力がかかるため、重点的にビスを追加しましょう。接着剤を併用すると、さらに安定します。
トラブル | 原因 | 解決法 |
---|---|---|
隙間ができる | 寸法ミス、窓枠の歪み | 隙間テープ、コーキング材で埋める |
見た目が粗い | 木材の仕上げ不足 | ヤスリがけ、塗装、木ダボで仕上げ |
夏場の曇り | 空気層に湿気がこもる | 通気孔を設ける、夏場は取り外す |
パネルのたわみ | パネルが薄い、サイズが大きい | 厚手のパネル使用、補強材を追加 |
パネルが外れる | 固定が不十分 | ビスの本数を増やす、接着剤併用 |
具体例:トラブル対処の実例
Bさんは、二重窓を設置した際に上部に3mmほどの隙間ができてしまいました。最初は気にしていませんでしたが、冷気が入ってくるため、厚手の隙間テープを貼り付けました。その結果、隙間からの冷気がなくなり、断熱効果が向上したとのことです。また、夏場に内窓が曇る問題には、フレーム上部に5mmの通気孔を2カ所あけることで対処し、曇りがほぼ解消されたそうです。
- 隙間は隙間テープやコーキング材で埋めることで対処できる
- 見た目はヤスリがけや塗装、木ダボ処理で改善可能
- 夏場の曇りは通気孔を設けるか、季節に応じて取り外す
- パネルのたわみは厚手のパネルや補強材の追加で防げる
- パネルの外れはビスの本数を増やし、接着剤を併用することで防止
二重窓DIYのコストと時間の目安
二重窓DIYに取り組む際、気になるのが費用と作業時間です。ここでは、実際にどの程度のコストと時間がかかるのか、具体的な目安を紹介します。また、コストを抑えるための工夫についても解説します。
窓1枚あたりの材料費の相場
二重窓DIYの材料費は、窓のサイズや使用する素材によって大きく異なります。一般的な腰高窓(高さ90cm×幅90cm程度)の場合、材料費は約5,000円から12,000円程度が目安です。内訳としては、ポリカーボネートパネルが2,000円〜5,000円、木材(フレーム用)が1,000円〜2,000円、ビスや金具類が500円〜1,000円、隙間テープやコーキング材が500円〜1,000円といった具合です。
大きな掃き出し窓(高さ180cm×幅90cm程度)の場合は、材料費が10,000円〜20,000円程度になります。ポリカーボネートのサイズが大きくなる分、価格も上がります。また、厚手のポリカーボネート(6mm)を選ぶと、さらに数千円高くなることがあります。
内窓キットを使う場合は、窓のサイズにもよりますが、15,000円〜30,000円程度が相場です。キットには必要な部材が全て含まれているため、追加で購入するものはほとんどありません。一方で、単品で材料を揃える場合は、ホームセンターでの購入やオーダーカットを利用することで、コストを抑えられます。
作業時間の実際と計画の立て方
二重窓DIYの作業時間は、初心者の場合、窓1枚あたり2〜4時間程度が目安です。内訳としては、寸法測定と清掃に15〜30分、フレームの組み立てに30〜60分、パネルのカットと取り付けに30〜45分、受け材の固定と調整に20〜40分、隙間処理と仕上げに15〜30分といった流れです。
慣れてくると、2枚目以降は作業時間が短縮されます。例えば、同じサイズの窓を複数施工する場合、1枚目で手順を把握できるため、2枚目は1〜2時間程度で完成させることも可能です。また、事前に材料をカットしておく、工具を手元に揃えておくなどの準備をしっかり行うことで、作業がスムーズに進みます。
計画を立てる際は、1日で完成させようとせず、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。例えば、土曜日の午前中に寸法測定と材料購入、午後にフレームの組み立て、日曜日にパネルの取り付けと仕上げといったように、作業を分けると無理なく進められます。焦って作業すると、測定ミスや組み立ての失敗につながるため、時間をかけて丁寧に行いましょう。
コストを抑えるための工夫と注意点
二重窓DIYのコストを抑えるには、いくつかの工夫があります。まず、ホームセンターのセール時期や割引クーポンを活用することで、材料費を削減できます。また、ポリカーボネートは大判のシートを購入し、自分でカットする方が、オーダーカットよりも安く済む場合があります。ただし、カット作業には手間がかかるため、時間とコストのバランスを考えて選びましょう。
木材についても、端材や規格外品を活用することでコストを抑えられます。ホームセンターでは、カット済みの端材を割引価格で販売していることがあります。サイズが合えば、そうした材料を使うとお得です。また、すでに持っている工具や余った材料があれば、それらを活用することで新たな出費を避けられます。
ただし、コストを抑えることばかりに気を取られて、品質を犠牲にしないよう注意が必要です。例えば、薄すぎるポリカーボネートを選ぶと、断熱効果が十分に得られなかったり、たわみが発生したりします。また、安価な木材は反りや割れが生じやすいため、ある程度の品質を確保することが重要です。長期的に使うものだからこそ、適度な品質と価格のバランスを見極めましょう。
既製品との価格比較とコスパ判断
業者に内窓の設置を依頼する場合、窓1枚あたり30,000円〜80,000円程度が相場です。大手メーカーの既製品を使う場合は、さらに高額になることもあります。一方、DIYで自作すれば、材料費のみで済むため、5,000円〜20,000円程度に抑えられます。つまり、DIYを選ぶことで、費用を3分の1〜10分の1程度に削減できる計算です。
ただし、DIYには時間と労力がかかります。また、初めての場合は失敗するリスクもあります。そのため、コストパフォーマンスを判断する際は、金額だけでなく、自分の技術レベルや時間的余裕も考慮する必要があります。例えば、忙しくて時間が取れない方や、確実に高品質な仕上がりを求める方は、業者に依頼する方が結果的に満足度が高いかもしれません。
一方で、DIYが趣味の方や、複数の窓に設置したい方にとっては、DIYは非常にコスパの良い選択肢です。また、自分で作ることで、窓の構造や断熱の仕組みについて学べるという副次的なメリットもあります。さらに、完成したときの達成感や、自分好みにカスタマイズできる楽しさもDIYならではの魅力です。
・ホームセンターのセールやクーポンを活用
・大判のポリカーボネートシートを自分でカット
・端材や規格外品の木材を利用
・既存の工具や余った材料を活用
・複数の窓をまとめて施工し、材料をまとめ買い
ミニQ&A
Q1. 複数の窓に設置する場合、どのくらいの費用がかかりますか?
A1. 窓のサイズにもよりますが、3〜4枚の窓に設置する場合、材料費の合計は2〜5万円程度が目安です。まとめ買いで材料費を抑えられる場合もあります。
Q2. 初心者でも1日で完成させることは可能ですか?
A2. 小さめの窓であれば1日で完成させることも可能ですが、余裕を持って2日に分けることをおすすめします。特に初めての場合は、焦らず丁寧に作業しましょう。
- 窓1枚あたりの材料費は5,000円〜20,000円程度が目安
- 作業時間は初心者で2〜4時間、慣れると1〜2時間程度に短縮
- コストを抑えるにはセール活用や端材利用が有効
- 業者依頼に比べてDIYは費用を3分の1〜10分の1に削減可能
- コスパ判断には金額だけでなく、時間や技術レベルも考慮が必要
二重窓DIY向け商品の購入先とおすすめメーカー
二重窓DIYに必要な材料は、ホームセンターやネット通販で手に入ります。ここでは、どこで何を購入すればよいのか、おすすめのメーカーや商品について具体的に紹介します。購入先を知っておくことで、効率よく材料を揃えられます。
ホームセンターで買える内窓キット
ホームセンターでは、DIY向けの内窓キットが販売されています。代表的なものとしては、コーナンやカインズ、コメリなどの大手チェーンで取り扱っている簡易内窓キットがあります。これらのキットは、窓枠、ポリカーボネートパネル、取り付け部材が一式セットになっており、初心者でも取り組みやすい内容です。
ホームセンターで購入するメリットは、実物を確認できる点です。ポリカーボネートの透明度や厚み、木材の質感などを直接見て触って確かめられるため、安心して購入できます。また、店員に相談しながら選べるため、初めての方にとっては心強いでしょう。さらに、カットサービスを利用すれば、自宅でカットする手間を省けます。
ただし、ホームセンターの品揃えは店舗によって異なるため、事前に電話で在庫を確認しておくとよいでしょう。また、大型店舗の方が品揃えが豊富な傾向があります。週末にはDIY教室やセールを開催していることもあるため、そうした機会を活用するのもおすすめです。
ネット通販で人気のメーカーと製品
ネット通販では、より豊富な種類の内窓キットや材料を購入できます。例えば、楽天市場やAmazon、Yahoo!ショッピングなどでは、多数のメーカーが内窓キットを販売しています。人気のメーカーとしては、LIXIL(リクシル)のインプラス、YKK APのプラマードU、AGC(旭硝子)の内窓キットなどがあります。
LIXIL インプラスは、樹脂製の内窓キットで、断熱性能が高く評価されています。はめごろしタイプのFIX窓用も用意されており、サイズオーダーが可能です。YKK AP プラマードUも同様に、高い断熱性能を持ち、デザインのバリエーションが豊富です。これらのメーカー製品は、既製品として完成度が高い一方で、価格は2〜5万円程度とやや高めです。
より手頃な価格で購入したい場合は、激安内窓クラブやカンタン内窓本舗といった専門店のオリジナル商品もあります。これらは大手メーカー品に比べて価格が抑えられており、DIY向けにシンプルな構造になっています。レビューや評価を確認しながら選ぶとよいでしょう。また、ポイント還元やセール時期を狙うことで、さらにお得に購入できます。
オーダーカットサービスの活用法
ポリカーボネートや木材は、サイズオーダーでカットしてもらえるサービスがあります。ネット通販では、寸法を指定すると、その通りにカットした状態で届けてくれるため、自分でカットする手間が省けます。特に、大きなサイズのポリカーボネートをカットするのは難しいため、オーダーカットサービスを利用すると失敗のリスクが減ります。
オーダーカットサービスを提供しているショップとしては、アクリル工房や樹脂加工ドットコム、ポリカーボネート専門店などがあります。これらのショップでは、ミリ単位で寸法を指定でき、透明度や厚みも選べます。価格は通常の板材よりも割高になりますが、正確なサイズで届くため、施工がスムーズに進みます。
オーダーカットを依頼する際は、測定した寸法を正確に伝えることが重要です。縦・横の寸法を間違えないように注意し、図面やメモを添付するとミスを防げます。また、注文前にショップのレビューや納期、返品ポリシーを確認しておくと安心です。繁忙期には納期が遅れることもあるため、余裕を持って注文しましょう。
無料相談や資料請求ができる窓口
二重窓DIYに不安がある場合は、メーカーや専門店の無料相談窓口を活用するのもひとつの方法です。LIXILやYKK APなどの大手メーカーは、ウェブサイト上で問い合わせフォームやチャット相談を提供しており、製品の選び方や取り付け方法について質問できます。また、カタログや施工マニュアルを無料で取り寄せることもできます。
専門店では、メールや電話での相談に対応しているところもあります。例えば、激安内窓クラブやカンタン内窓本舗では、窓のサイズや設置場所を伝えると、最適な商品を提案してくれます。また、施工に関する疑問点や、トラブルが発生した際の対処法についてもアドバイスを受けられます。
さらに、YouTubeやDIY専門サイトには、実際の施工事例や解説動画が多数公開されています。これらを参考にすることで、具体的な作業手順をイメージしやすくなります。不明点がある場合は、コメント欄で質問することもできるため、積極的に活用しましょう。事前にしっかりと情報を集めることで、安心してDIYに取り組めます。
・実物を確認したい → ホームセンター
・豊富な品揃えから選びたい → ネット通販
・正確なサイズが必要 → オーダーカットサービス
・不安がある、相談したい → メーカーや専門店の相談窓口
・コストを最優先 → 端材やセール品、まとめ買い
具体例:ネット通販を活用したケース
Cさんは、楽天市場でLIXIL インプラスのはめごろしタイプを購入しました。サイズオーダーに対応しており、窓の寸法を伝えるだけで、ピッタリのサイズで届きました。価格は約25,000円と高めでしたが、楽天ポイントが5,000ポイント還元されたため、実質20,000円で購入できたとのことです。施工マニュアルも付属しており、初心者でも迷わず取り付けられたと満足しています。
ミニQ&A
Q1. ホームセンターとネット通販、どちらで購入する方がよいですか?
A1. 実物を確認したい方や、すぐに材料が必要な方はホームセンターが便利です。豊富な選択肢から選びたい方や、サイズオーダーを利用したい方はネット通販がおすすめです。
Q2. オーダーカットは割高ですが、利用する価値はありますか?
A2. 自分でカットする自信がない方や、正確なサイズが必要な場合は利用する価値があります。失敗のリスクを減らせるため、結果的にコストパフォーマンスが良くなることもあります。
- ホームセンターでは実物確認とカットサービスが利用できる
- ネット通販ではLIXIL、YKK APなど大手メーカー製品や専門店オリジナル品が豊富
- オーダーカットサービスを使えば正確なサイズで届き、施工がスムーズ
- メーカーや専門店の無料相談窓口で疑問を解消できる
- 購入先は目的や予算に応じて使い分けることが重要
まとめ
二重窓DIYではめごろしタイプを取り付けることで、断熱性能の向上や結露の軽減といった効果を、比較的低コストで実現できます。はめごろしタイプは開閉機能を持たないシンプルな構造のため、DIY初心者でも取り組みやすく、材料費も5,000円〜20,000円程度に抑えられます。業者に依頼する場合に比べて、費用を大幅に削減できる点が大きな魅力です。
施工の際は、寸法測定を正確に行うこと、適切な材料を選ぶこと、隙間処理をしっかり行うことが成功の鍵となります。ポリカーボネートの厚みや窓枠の状態によって断熱効果は変わるため、設置場所に合わせて最適な仕様を選びましょう。また、トラブルが発生した場合も、隙間テープやコーキング材を使うことで多くの問題は解決できます。
二重窓DIYは、快適な住環境を作るための有効な手段です。この記事で紹介した手順やポイントを参考に、ぜひ自分の家に合った二重窓を作ってみてください。完成したときの達成感と、日々の暮らしの中で感じる断熱効果は、DIYならではの喜びとなるはずです。