内窓のリフォームを検討する際、多くの方が「LIXIL インプラス」と「YKK AP プラマードU」のどちらを選ぶべきか迷います。この2つは国内で圧倒的なシェアを誇る内窓製品ですが、価格や性能、独自機能に違いがあります。
この記事では、断熱性や防音性といった基本性能の比較から、価格差、補助金の違い、さらにはダストバリアや戸先錠といった独自機能まで、リフォーム前に知っておきたいポイントを生活者目線でわかりやすく解説します。窓リフォームが初めての方でも、自分に合った内窓を選べるよう、実際の価格帯や選び方のコツもまとめました。
断熱対策や結露対策、防音対策など、内窓設置の目的は人それぞれです。まずは両製品の違いを正しく理解し、後悔しない選択をするための判断材料を手に入れましょう。
内窓 インプラス プラマード 比較:2大メーカーの違いを徹底解説
内窓のリフォーム市場では、LIXIL(リクシル)の「インプラス」とYKK AP(ワイケイケイエーピー)の「プラマードU」が2大製品として知られています。どちらも既存の窓の内側に追加で窓枠とガラスを設置する「二重窓」の仕組みで、断熱性や防音性を高める効果があります。
この2つの製品は見た目や基本的な役割が似ているため、どちらを選んでも大差ないと思われがちです。しかし実際には、価格設定や窓枠の設計、独自機能、補助金の対象額など、細かな違いが存在します。例えば、インプラスは窓枠の見込み(奥行き)が65mmで済むのに対し、プラマードUは70mm必要になるケースがあります。このわずか5mmの差が、設置時の追加工事費用に影響することもあるのです。
また、両製品ともに国内の住宅メーカーや工務店で広く採用されており、施工実績も豊富です。そのため、どちらを選んでも品質面での心配はほとんどありません。一方で、メーカーごとのサポート体制やアフターサービス、地域の施工業者の対応力なども、実際の満足度に関わってきます。
内窓(二重窓)とは何か?基礎知識
内窓とは、今ある窓の内側にもう1枚窓を取り付けることで、窓を二重にするリフォーム手法です。窓と窓の間に空気層ができることで、外気の温度や音が室内に伝わりにくくなります。これにより、冬は暖房効率が上がり、夏は冷房の効きが良くなるという省エネ効果が期待できます。
さらに、内窓を設置すると結露の発生を大幅に抑えられる点も大きなメリットです。結露はカビやダニの原因になるため、健康面でもプラスに働きます。加えて、外からの騒音を遮断する防音効果もあり、幹線道路沿いや線路近くの住宅でも快適に過ごせるようになります。
内窓の設置工事は、既存の窓枠を活かして新しい窓を取り付けるだけなので、通常1窓あたり1〜2時間程度で完了します。大掛かりな工事が不要で、賃貸住宅でも原状回復しやすい点が人気の理由です。ただし、窓枠の状態や形状によっては設置できない場合もあるため、事前の現地調査が欠かせません。
インプラスとプラマードUが選ばれる理由
インプラスとプラマードUが内窓市場で圧倒的に選ばれる理由は、まず製品の信頼性にあります。LIXILとYKK APはともに国内最大手の建材メーカーであり、長年にわたる研究開発と豊富な施工実績を持っています。そのため、製品の品質や耐久性について安心感があります。
次に、全国どこでも施工業者が見つかりやすい点も重要です。地方都市や郊外エリアでも、両製品を扱う工務店やリフォーム業者が多く存在します。これは、万が一の不具合やメンテナンスが必要になった場合でも、迅速に対応してもらえることを意味します。
さらに、補助金制度への対応がスムーズである点も見逃せません。国や自治体が実施する省エネリフォーム補助金の多くは、インプラスとプラマードUを対象製品として認定しています。そのため、申請手続きがスムーズに進みやすく、費用面でのメリットを受けやすいのです。加えて、カラーバリエーションや窓種の豊富さも、多様なニーズに対応できる理由の一つです。
この記事で比較するポイント
この記事では、インプラスとプラマードUを選ぶ際に重要な7つの比較ポイントを取り上げます。まず、断熱性や防音性といった基本性能の違いを確認します。カタログ上の数値だけでなく、実際の体感や使用環境による差も含めて解説します。
次に、価格とコストパフォーマンスの比較です。定価だけでなく、実際の値引率や追加費用(ふかし枠など)の有無、長期的なランニングコストまで踏み込んで検証します。また、補助金制度についても、両製品でどれだけ差があるのかを具体的に示します。
さらに、デザインやカラー、窓種のバリエーション、そして各製品にしかない独自機能についても詳しく取り上げます。例えば、インプラスの「ダストバリア仕様」やプラマードUの「戸先錠」など、カタログを見ただけではわかりにくい特徴を、実用性の観点から評価します。最終的には、どのような人にどちらの製品が向いているのか、判断基準を明確にします。
両製品の人気度と市場シェア
2024年から2025年にかけての内窓市場では、インプラスがわずかに人気で選ばれる傾向が見られます。これは、価格面での優位性と設置のしやすさが理由です。特に、窓枠の見込みが少なくて済むため、追加のふかし枠工事が不要になるケースが多く、結果的に総費用が安くなることが影響しています。
一方、プラマードUも根強い人気があります。特にYKK APの窓サッシをすでに使っている住宅では、メーカーを統一することで保証やメンテナンスの一元管理ができるという理由から選ばれることが多いです。また、戸先錠などの独自機能を重視するユーザーからの支持も厚いです。
市場シェアについては、正確な数値は公表されていませんが、業界関係者の間では「インプラスが55%、プラマードUが40%、その他メーカーが5%」程度と言われています。ただし、地域や施工業者の得意分野によって偏りがあるため、一概には言えません。実際には、見積もりを複数取って比較することが、最も確実な判断材料になります。
「どちらも同じメーカーの窓枠を使っている」という情報を見かけますが、これは誤りです。インプラスはLIXIL独自の設計、プラマードUはYKK AP独自の設計で、それぞれ異なる特許技術や構造を採用しています。また、「高い方が性能が良い」というイメージも必ずしも正しくありません。用途や設置環境によって、どちらが適しているかは変わります。
例えば、マンションのリビングに設置する場合と、戸建ての寝室に設置する場合では、求められる性能が異なります。前者は防音性が重視されることが多く、後者は断熱性や結露対策が優先されます。このように、目的に応じて製品を選ぶことが重要です。
また、施工業者によっては、どちらか一方のメーカーしか取り扱っていないケースもあります。その場合、業者の提案がそのメーカーに偏る可能性があるため、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。インターネット上の口コミや評判も参考になりますが、最終的には自分の住環境と予算に合った選択が最善です。
- 内窓は既存窓の内側に設置する二重窓で、断熱・防音・結露対策に効果的
- インプラスとプラマードUは国内2大メーカーの製品で信頼性が高い
- 窓枠の見込み(奥行き)の違いが設置費用に影響することがある
- 市場シェアはインプラスがやや優勢だが、地域や業者により異なる
- 目的や設置場所に応じて最適な製品を選ぶことが重要
インプラスとプラマードUの基本情報と特徴
インプラスとプラマードUは、どちらも「樹脂製サッシ」を採用した内窓です。樹脂はアルミに比べて熱を伝えにくい素材であり、断熱性能が高いという特徴があります。この共通点があるため、基本的な性能面では大きな差はありません。しかし、細部の設計や独自技術、対応できる窓の種類などに違いがあります。
まず、両製品ともに「Low-E複層ガラス」や「真空ガラス」など、高性能なガラスを選択できる点は共通しています。これにより、断熱性能をさらに高めることが可能です。一方で、窓枠のデザインや取っ手の形状、開閉時の操作感などは、実際に触れてみると違いが感じられます。
また、製品保証の内容やメーカーのサポート体制にも差があります。LIXILは全国に多数のショールームを展開しており、実物を見て触れる機会が多いです。YKK APもショールームはありますが、地域によっては数が限られる場合があります。このような細かな違いも、最終的な満足度に影響することがあります。
LIXIL インプラスの特徴と強み
LIXILのインプラスは、窓枠の見込み(奥行き)が65mmで設計されている点が最大の特徴です。これは、既存の窓枠が比較的薄い場合でも、追加のふかし枠を設置せずに取り付けられる可能性が高いことを意味します。ふかし枠は追加費用が発生するため、これを省略できることは大きなコストメリットです。
さらに、インプラスには「ダストバリア仕様」という独自機能があります。これは、窓枠の表面に特殊なコーティングを施すことで、ホコリや汚れが付きにくくなる仕様です。特に、キッチンやリビングなど、油煙やホコリが多い場所では、掃除の手間が軽減されます。ただし、ダストバリア仕様は標準ではなく、オプションとして追加する必要があります。
また、インプラスはカラーバリエーションが豊富で、インテリアに合わせやすい点も強みです。木目調やホワイト、ブラウンなど、6色から選べるため、和室にも洋室にも調和します。さらに、和室向けには、組子や障子風のデザインガラスも選択でき、伝統的な雰囲気を損なわずに内窓を設置できます。このように、デザイン面での柔軟性が高いことが、インプラスの人気を支えています。
YKK AP プラマードUの特徴と強み
YKK APのプラマードUは、窓枠の見込みが70mmで設計されており、インプラスよりも5mm厚い構造です。この厚みにより、より頑丈な取り付けが可能になり、大きな窓や重いガラスを使う場合でも安定性が高まります。特に、掃き出し窓や大型の引き違い窓には、プラマードUが適していると言われることがあります。
プラマードUの独自機能として注目されるのが「戸先錠」です。これは、窓の端に補助錠を追加できる機能で、防犯性を高める効果があります。通常の内窓は鍵が1か所ですが、戸先錠を追加することで2か所にロックがかかるため、窓からの侵入に対する抑止力が高まります。防犯意識の高い家庭や、1階の窓に設置する場合には有効な選択肢です。
また、プラマードUは開閉時のスムーズさに定評があります。サッシのレール部分に精密な加工が施されており、重いガラスを使った場合でも、軽い力で開け閉めができます。これは、高齢者や小さな子どもがいる家庭では重要なポイントです。さらに、YKK APは窓サッシの国内シェアが高いため、既存の窓がYKK AP製の場合、同じメーカーで揃えることで統一感が出ます。
両製品の共通点
インプラスとプラマードUには、多くの共通点があります。まず、どちらも樹脂製のサッシを使用しており、アルミサッシに比べて断熱性能が高いです。樹脂は熱を伝えにくい素材なので、冬場の冷気や夏場の熱気を室内に伝えにくくします。これにより、エアコンの効率が上がり、光熱費の削減につながります。
次に、どちらも複層ガラスや真空ガラスなど、高性能なガラスを選択できる点も共通しています。ガラスの種類によって、断熱性や防音性をさらに高めることが可能です。例えば、Low-E複層ガラスを選べば、日射熱を遮断しながら断熱性を保つことができます。また、防音ガラスを選べば、外からの騒音を大幅にカットできます。
さらに、施工時間の短さも共通点です。どちらも既存の窓枠を活かして取り付けるため、1窓あたり1〜2時間程度で工事が完了します。大掛かりな解体工事が不要なので、住みながらリフォームができます。また、補助金制度の対象製品としても、両方とも広く認定されているため、国や自治体の補助金を活用しやすい点も大きなメリットです。
メーカーの信頼性と実績
LIXILは、住宅設備機器の総合メーカーとして、トイレやキッチン、浴室などの製品も手がけています。そのため、住宅リフォーム全体を一貫して相談できる体制が整っています。また、全国に多数のショールームがあり、実際に製品を見て触れることができるため、購入前の不安を解消しやすいです。
一方、YKK APは窓サッシの専門メーカーとして長い歴史を持ち、技術力の高さに定評があります。特に、サッシの精密加工技術においては国内トップクラスであり、開閉のスムーズさや気密性の高さが評価されています。また、YKK APはファスナー(ジッパー)で世界的に有名なYKKグループの一員であり、品質管理の厳しさも信頼性の裏付けとなっています。
両メーカーとも、製品保証は通常2年間ですが、施工業者によっては独自の延長保証を提供している場合もあります。また、メーカー公式サイトには、施工事例や導入事例が豊富に掲載されており、実際の使用感や効果を事前に確認できます。このように、メーカーの信頼性と実績は、どちらも申し分ないレベルにあると言えます。
Q1. メーカーを統一した方が良いですか?
A1. 既存の窓がLIXIL製ならインプラス、YKK AP製ならプラマードUを選ぶと、デザインの統一感が出ます。ただし、性能や価格を優先する場合は、必ずしも統一する必要はありません。
Q2. ショールームで実物を見るべきですか?
A2. 可能であれば、実物を見て触れることをおすすめします。開閉のしやすさや色味、質感は、カタログだけではわかりにくいためです。予約不要のショールームも多いので、気軽に訪問できます。
- インプラスは窓枠の見込みが65mmで、ふかし枠が不要になるケースが多い
- プラマードUは窓枠の見込みが70mmで、大型窓への安定性が高い
- 両製品とも樹脂製サッシを採用し、断熱性能が高い
- LIXILは総合住宅設備メーカー、YKK APは窓サッシ専門メーカー
- ショールームで実物を確認することで、満足度の高い選択ができる
- インプラスは窓枠の見込みが65mmで、ふかし枠が不要になるケースが多い
- プラマードUは窓枠の見込みが70mmで、大型窓への安定性が高い
- 両製品とも樹脂製サッシを採用し、断熱性能が高い
- LIXILは総合住宅設備メーカー、YKK APは窓サッシ専門メーカー
- ショールームで実物を確認することで、満足度の高い選択ができる
性能比較:断熱性・防音性・気密性の違い
内窓を選ぶ際に最も重要なのが、断熱性・防音性・気密性といった基本性能です。インプラスとプラマードUは、どちらも樹脂製サッシを採用しているため、カタログ上の数値では大きな差がありません。しかし、ガラスの選び方やサッシの構造、設置環境によって、実際の体感には違いが生まれることがあります。
例えば、断熱性能はガラスの種類に大きく左右されます。単板ガラスよりも複層ガラス、さらにLow-E複層ガラスや真空ガラスを選ぶことで、断熱効果は格段に向上します。そのため、製品そのものの違いよりも、どのガラスを組み合わせるかが重要になります。
一方で、気密性については、サッシの精密加工技術が影響します。YKK APはサッシ専門メーカーとして長年培ってきた技術があり、プラマードUの気密性は高く評価されています。ただし、インプラスも十分な気密性を持っており、実用上の差はほとんど感じられないという声が多いです。このセクションでは、それぞれの性能を詳しく比較していきます。
断熱性能の比較
断熱性能は、内窓を設置する最大の目的の一つです。インプラスとプラマードUは、どちらも樹脂製サッシを採用しているため、アルミサッシに比べて約1000倍も熱を伝えにくいという特性があります。これにより、冬場の冷気や夏場の熱気を室内に伝えにくくし、冷暖房効率を大幅に向上させます。
断熱性能を示す指標として「熱貫流率(U値)」があります。この数値が小さいほど、断熱性能が高いことを意味します。インプラスとプラマードUで同じ種類のガラスを使用した場合、U値はほぼ同等です。例えば、Low-E複層ガラスを使用した場合、どちらも約1.4〜1.6W/㎡・K程度になります。
ただし、実際の断熱効果は、既存窓との隙間の大きさや、設置後の気密性にも影響されます。施工業者の技術力が高ければ、どちらの製品でも高い断熱効果が得られます。逆に、施工が不十分だと、せっかくの高性能ガラスも効果を発揮できません。そのため、製品選びと同じくらい、信頼できる施工業者を選ぶことが重要です。
防音性能の比較
防音性能についても、インプラスとプラマードUに大きな差はありません。内窓を設置することで、既存窓との間に空気層ができ、この空気層が音を遮断する役割を果たします。一般的に、内窓を設置すると、約25〜40dB程度の遮音効果が期待できます。これは、交通量の多い道路沿いの騒音を、静かな住宅地レベルまで軽減できる効果です。
防音性能を高めるためには、防音ガラスを選ぶことが重要です。通常の複層ガラスよりも、異なる厚みのガラスを組み合わせた防音複層ガラスや、特殊な中間膜を挟んだ防音合わせガラスを選ぶと、より高い防音効果が得られます。インプラスとプラマードUは、どちらも防音ガラスに対応しているため、選択肢は豊富です。
なお、防音効果を最大限に引き出すためには、既存窓と内窓の間隔を広く取ることが有効です。一般的には、70mm以上の間隔があると、より高い防音効果が期待できます。この点では、窓枠の見込みが70mmのプラマードUの方が、わずかに有利と言えるかもしれません。ただし、実際の効果は設置環境や騒音の種類によっても変わるため、一概には言えません。
気密性とサッシ設計の違い
気密性とは、窓の隙間から空気がどれだけ漏れにくいかを示す性能です。気密性が高いほど、断熱効果や防音効果が向上します。インプラスとプラマードUは、どちらも高い気密性を持つように設計されていますが、サッシの構造に若干の違いがあります。
プラマードUは、YKK APのサッシ加工技術により、レール部分の精度が非常に高く、開閉時のガタつきが少ないという特徴があります。これにより、長期間使用しても気密性が低下しにくいという利点があります。一方、インプラスも十分な気密性を持っており、実用上の問題はほとんど報告されていません。
また、気密性は施工時の調整にも大きく左右されます。窓枠の取り付け位置や、既存窓との隙間の調整が適切であれば、どちらの製品でも高い気密性が確保できます。逆に、施工が雑だと、せっかくの高性能製品も効果を発揮できません。そのため、製品選びと同時に、施工業者の実績や評判を確認することが重要です。
結露対策への効果
結露は、室内の暖かい空気が冷たい窓ガラスに触れることで発生します。内窓を設置すると、既存窓との間に空気層ができるため、内窓側のガラス表面温度が下がりにくくなります。これにより、結露の発生を大幅に抑えることができます。
インプラスとプラマードUは、どちらも結露対策に効果的です。特に、Low-E複層ガラスや真空ガラスを使用すると、ガラス表面の温度が室温に近くなるため、結露がほとんど発生しなくなります。実際に、内窓を設置したユーザーの多くが、「結露が激減した」という感想を述べています。
ただし、結露が完全にゼロになるわけではありません。室内の湿度が極端に高い場合や、換気が不十分な場合には、内窓側にも結露が発生することがあります。そのため、内窓設置後も適度な換気を心がけることが重要です。また、インプラスのダストバリア仕様を選べば、万が一結露が発生しても、拭き取りやすくなるというメリットがあります。
性能項目 | インプラス | プラマードU |
---|---|---|
断熱性能(U値) | 約1.4〜1.6W/㎡・K(Low-E複層ガラス時) | 約1.4〜1.6W/㎡・K(Low-E複層ガラス時) |
防音性能 | 約25〜40dB遮音(防音ガラス使用時) | 約25〜40dB遮音(防音ガラス使用時) |
気密性 | 高い(実用上十分) | 非常に高い(精密加工技術) |
結露対策 | 効果的(ダストバリア仕様で拭き取りやすい) | 効果的 |
性能面では、インプラスとプラマードUに決定的な差はありません。どちらを選んでも、断熱・防音・結露対策の効果は十分に期待できます。重要なのは、自分の目的に合ったガラスを選ぶことと、信頼できる施工業者に依頼することです。
例えば、防音を最優先するなら防音ガラス、断熱を最優先するならLow-E複層ガラスや真空ガラスを選ぶと良いでしょう。また、結露に悩んでいる場合は、ガラスの種類だけでなく、室内の換気環境も見直すことが大切です。内窓はあくまで対策の一つであり、総合的なアプローチが求められます。
- 断熱性能はガラスの種類に大きく左右され、製品間の差は小さい
- 防音性能も同様で、防音ガラスの選択が効果を左右する
- プラマードUは精密加工により気密性がやや高いが実用上の差は小さい
- 結露対策にはどちらも効果的だが換気も重要
- 施工業者の技術力が性能を大きく左右する
価格・コストの比較とコストパフォーマンス
内窓リフォームを検討する際、多くの方が最も気になるのが価格です。インプラスとプラマードUは、定価ではほぼ同等ですが、実際の購入価格は施工業者の値引率や、追加工事の有無によって大きく変わります。また、初期費用だけでなく、長期的なランニングコストや、補助金を活用した場合の実質負担額も考慮する必要があります。
一般的に、インプラスの方がわずかに安く済むケースが多いと言われています。その理由は、窓枠の見込みが65mmで済むため、ふかし枠という追加部材が不要になる場合が多いためです。ふかし枠は、既存窓枠の奥行きが足りない場合に追加する部材で、これが必要になると1窓あたり数千円から1万円程度の追加費用が発生します。
一方、プラマードUは定価自体がインプラスとほぼ同じですが、窓枠の見込みが70mm必要なため、既存窓の状態によってはふかし枠が必要になることがあります。ただし、大型窓や特殊な形状の窓では、プラマードUの方が安定性が高く、結果的にコストパフォーマンスが良い場合もあります。このセクションでは、価格に関する詳細を比較していきます。
定価と実売価格の違い
インプラスとプラマードUの定価は、窓のサイズやガラスの種類によって異なりますが、一般的な引き違い窓(幅1600mm×高さ1400mm程度)の場合、どちらも約4万円から8万円程度です。この価格には、サッシ本体とガラスが含まれますが、施工費は別途必要です。
しかし、実際に購入する際の価格は、施工業者によって大きく異なります。多くの業者は、定価から30%〜50%程度の値引きを行っており、実売価格は定価の半額程度になることも珍しくありません。例えば、定価6万円の内窓が、実売価格3万円から4万円程度で購入できるケースがあります。
また、複数窓をまとめて発注すると、さらに割引が受けられることがあります。例えば、リビング・寝室・子ども部屋の3か所に内窓を設置する場合、単品で注文するよりも10%〜20%程度安くなることがあります。そのため、複数の窓に内窓を設置する予定がある場合は、まとめて見積もりを依頼することをおすすめします。
値引率とお得な購入方法
内窓の値引率は、施工業者の規模や販売戦略によって大きく異なります。大手リフォーム会社や住宅メーカー経由で購入すると、値引率は比較的低く、定価の70%〜80%程度になることが多いです。一方、地域密着型の窓専門業者やガラス店では、定価の50%〜60%程度で購入できることがあります。
お得に購入する方法として、まず複数の業者から見積もりを取ることが基本です。最低でも3社以上から見積もりを取り、価格だけでなく、施工内容や保証内容も比較しましょう。また、インターネットで内窓の一括見積もりサービスを利用すると、手軽に複数業者の見積もりを比較できます。
さらに、時期によっては、メーカーや業者がキャンペーンを実施していることがあります。例えば、決算期の3月や9月、年末年始などは、通常よりも大幅な値引きが期待できる場合があります。急ぎでなければ、こうしたタイミングを狙うのも一つの方法です。ただし、補助金の申請期限がある場合は、スケジュールを優先する必要があります。
設置費用の目安
内窓の設置費用は、窓1か所あたり1万円から3万円程度が相場です。この費用には、現地調査、窓枠の取り付け、既存窓との調整、清掃などが含まれます。窓のサイズが大きい場合や、特殊な形状の窓の場合は、設置費用が高くなることがあります。
また、設置場所によっても費用が変わります。例えば、1階の窓よりも2階の窓の方が、足場や梯子が必要になるため、費用が高くなることがあります。さらに、和室に内窓を設置する場合、畳の養生や障子の取り外しなどが必要になるため、通常よりも手間がかかり、費用が上乗せされることがあります。
一方で、複数窓をまとめて施工すると、1窓あたりの設置費用が安くなることがあります。例えば、3窓まとめて施工する場合、1窓あたりの設置費用が8000円程度に抑えられるケースもあります。そのため、複数の窓に内窓を設置する予定がある場合は、同時に施工することをおすすめします。
ふかし枠などの追加費用
ふかし枠とは、既存の窓枠の奥行きが不足している場合に、内窓を取り付けるために追加する部材です。インプラスは窓枠の見込みが65mmで済むため、ふかし枠が不要になるケースが多いです。一方、プラマードUは70mm必要なため、既存窓枠が薄い場合、ふかし枠を追加する必要があります。
ふかし枠の費用は、1窓あたり5000円から1万5000円程度が相場です。窓のサイズや形状によって費用は変わりますが、複数窓に設置する場合、この費用が積み重なって、総額で数万円の差になることがあります。そのため、見積もりを依頼する際は、ふかし枠の有無を必ず確認しましょう。
また、既存窓枠の状態によっては、補修や調整が必要になる場合があります。例えば、窓枠が劣化していたり、歪んでいたりする場合、そのまま内窓を取り付けると、気密性や断熱性が低下する可能性があります。そのため、事前の現地調査で窓枠の状態を確認し、必要な補修費用も見積もりに含めてもらうことが重要です。
長期的なコストパフォーマンス
内窓を設置すると、初期費用はかかりますが、長期的には光熱費の削減につながります。断熱性能が向上することで、冬場の暖房費や夏場の冷房費が減少し、年間で数千円から数万円の節約が期待できます。例えば、6畳の部屋に内窓を設置した場合、年間で約5000円から1万円程度の光熱費削減が見込まれます。
さらに、内窓を設置することで、窓ガラスの結露が減少し、カビやダニの発生を抑えることができます。これにより、カーテンや壁紙の劣化を防ぎ、メンテナンスコストを削減できます。また、防音効果により、騒音ストレスが軽減され、生活の質が向上するという、金額では測れないメリットもあります。
初期費用を回収するまでの期間は、光熱費の削減額や補助金の活用状況によって異なりますが、一般的には5年から10年程度と言われています。内窓の耐用年数は20年以上あるため、長期的に見れば十分に元が取れる投資と言えます。特に、築年数が古く、窓の断熱性能が低い住宅では、内窓の設置効果が高く、コストパフォーマンスに優れています。
□ 複数業者(最低3社)から見積もりを取る
□ 見積もりにふかし枠の費用が含まれているか確認する
□ 施工費用が明確に記載されているか確認する
□ 補助金を活用できるか確認し、申請サポートの有無を聞く
□ 保証内容(期間・対象範囲)を確認する
□ 追加費用が発生する可能性があるか事前に確認する
□ 支払い方法(一括・分割)を確認する
- インプラスは窓枠の見込みが65mmでふかし枠が不要になるケースが多い
- 実売価格は定価の50%〜70%程度になることが多い
- 複数窓をまとめて施工すると1窓あたりの費用が安くなる
- ふかし枠の追加費用は1窓あたり5000円〜1万5000円程度
- 長期的には光熱費削減により初期費用を回収できる
デザイン・カラー・窓種の比較
内窓を選ぶ際、性能や価格だけでなく、デザインやカラーも重要な要素です。内窓は室内側に設置されるため、インテリアとの調和が求められます。インプラスとプラマードUは、どちらも豊富なカラーバリエーションを用意していますが、選べる色の種類や質感に違いがあります。
また、対応できる窓種(窓の開閉方式や形状)にも差があります。一般的な引き違い窓だけでなく、FIX窓(はめ殺し窓)や内倒し窓、テラス窓など、さまざまな窓種に対応していますが、製品によって対応範囲が異なる場合があります。特に、和室に設置する場合は、和室専用のデザインや格子入りガラスなどの選択肢も重要です。
このセクションでは、インプラスとプラマードUのデザイン面での違いを詳しく比較し、どのような空間にどちらが適しているかを解説します。自宅のインテリアや窓の形状に合わせて、最適な選択ができるよう参考にしてください。
サッシカラーのバリエーション
インプラスは、6色のカラーバリエーションを展開しています。具体的には、ホワイト、ニュートラルウッド、ライトウッド、ダークブラウン、グレイ、ブラックの6色です。このうち、ニュートラルウッドやライトウッドは木目調のデザインで、ナチュラルテイストのインテリアに調和しやすいです。
一方、プラマードUは、4色展開が基本です。ホワイト、ナチュラル、ミディアムオーク、ダークブラウンの4色が標準で、インプラスよりも選択肢がやや少ないです。ただし、プラマードUの色は落ち着いたトーンで統一されており、どの色を選んでも空間に馴染みやすいという特徴があります。
カラー選びのポイントは、既存の窓枠や室内の建具(ドアや巾木など)の色と合わせることです。例えば、既存の窓枠が白系なら、内窓もホワイトを選ぶと統一感が出ます。逆に、アクセントとして濃い色を選ぶと、空間が引き締まる効果があります。ショールームで実物を見ることで、カタログではわかりにくい色味や質感を確認できるため、可能であれば実物確認をおすすめします。
窓種(引き違い窓・FIX窓など)の対応範囲
インプラスとプラマードUは、どちらも主要な窓種に対応しています。最も一般的な引き違い窓はもちろん、FIX窓(開閉できない固定窓)、内倒し窓、テラス窓(掃き出し窓)などにも対応可能です。これにより、リビング、寝室、キッチン、浴室など、さまざまな場所に設置できます。
ただし、窓のサイズや形状によっては、対応できない場合があります。例えば、幅が3メートルを超える大型窓や、特殊な形状の窓(台形や円形など)には、標準仕様では対応できないことがあります。その場合、特注対応になるため、費用が高くなったり、納期が長くなったりする可能性があります。
また、開き窓(外開き・内開き)については、内窓との干渉を避けるため、設置が難しい場合があります。開き窓に内窓を設置したい場合は、事前に施工業者に相談し、現地調査で可否を確認してもらうことが必要です。一方、縦すべり出し窓や横すべり出し窓については、FIX窓として内窓を設置することで、断熱効果を得ることができます。
和室用の内窓オプション
和室に内窓を設置する場合、洋室用の内窓では雰囲気が合わないことがあります。そのため、インプラスとプラマードUは、どちらも和室専用のオプションを用意しています。具体的には、格子入りガラスや組子デザイン、和紙調ガラスなどが選べます。
インプラスの和室オプションは特に充実しており、障子風のデザインガラスや、縦格子・横格子のパターンが選べます。これにより、既存の障子や襖との調和が取りやすくなります。また、和紙調の複層ガラスを選ぶと、断熱性を保ちながら和室の雰囲気を損なわずに済みます。
プラマードUも和室用のオプションがありますが、デザインのバリエーションはインプラスに比べるとやや少ないです。ただし、シンプルな格子デザインは用意されており、伝統的な和室にも十分対応できます。和室に内窓を設置する場合は、事前にショールームでサンプルを確認し、既存の内装との相性を確かめることをおすすめします。
インテリアとの調和
内窓は室内側に設置されるため、インテリアの一部として目に入ります。そのため、デザインや色選びは、部屋全体の雰囲気に大きく影響します。例えば、モダンなインテリアには、ホワイトやブラックのシンプルなデザインが合います。一方、ナチュラルテイストや北欧スタイルには、木目調のカラーが調和しやすいです。
また、内窓のサッシ枠の幅も、見た目の印象を左右します。インプラスとプラマードUは、どちらもスリムなデザインを採用しており、窓枠が目立ちすぎないように配慮されています。ただし、実際の見た目は、既存窓枠とのバランスや、部屋の広さによっても変わるため、施工前に業者に相談して、イメージを共有することが大切です。
さらに、カーテンやブラインドとの組み合わせも考慮する必要があります。内窓を設置すると、窓の奥行きが増すため、既存のカーテンレールが使えなくなる場合があります。その場合、カーテンレールを前に出す工事が必要になることがあります。見積もりの段階で、こうした追加工事の有無も確認しておくと、後で慌てずに済みます。
項目 | インプラス | プラマードU |
---|---|---|
カラーバリエーション | 6色(ホワイト、木目調など) | 4色(落ち着いたトーン) |
対応窓種 | 引き違い、FIX、内倒し、テラス窓など | 引き違い、FIX、内倒し、テラス窓など |
和室オプション | 充実(格子、組子、和紙調ガラス) | あり(格子デザイン) |
デザインの特徴 | バリエーション豊富 | シンプルで調和しやすい |
デザイン面では、インプラスの方が選択肢が多く、特に和室や個性的なインテリアに合わせやすいです。一方、プラマードUはシンプルで落ち着いたデザインが特徴で、どのような空間にも馴染みやすいという利点があります。最終的には、自宅のインテリアスタイルや好みに合わせて選ぶことが重要です。
- インプラスは6色展開で木目調など選択肢が豊富
- プラマードUは4色展開でシンプルなトーン
- 両製品とも主要な窓種に対応しているが特殊形状は要確認
- 和室オプションはインプラスの方が充実している
- ショールームで実物を確認することで色味や質感を把握できる
独自機能の比較:ダストバリアと戸先錠
インプラスとプラマードUには、それぞれメーカー独自の機能が搭載されています。インプラスの「ダストバリア仕様」は、窓枠の表面に特殊なコーティングを施すことで、ホコリや汚れが付きにくくなる機能です。一方、プラマードUの「戸先錠」は、窓の端に補助錠を追加することで、防犯性を高める機能です。
これらの独自機能は、標準仕様に含まれている場合もあれば、オプションとして追加する必要がある場合もあります。そのため、見積もりを依頼する際は、希望する機能が含まれているかを必ず確認しましょう。また、これらの機能が本当に必要かどうかは、生活環境や優先順位によって異なります。
このセクションでは、ダストバリアと戸先錠の詳細な機能と、実際にどのような場面で役立つのかを解説します。また、その他の独自機能や利便性についても触れ、どちらの製品が自分のニーズに合っているかを判断する材料を提供します。
インプラス独自のダストバリア仕様とは
ダストバリア仕様は、LIXILが開発した特殊なコーティング技術で、窓枠の表面にホコリや汚れが付きにくくなる機能です。この仕様を選ぶと、窓枠表面に微細な凹凸が形成され、静電気の発生を抑えることで、ホコリが吸着しにくくなります。また、汚れが付いても、乾いた布でサッと拭くだけで簡単に落とせます。
ダストバリア仕様が特に有効なのは、キッチンやリビングなど、ホコリや油煙が多い場所です。通常の樹脂サッシは、静電気によってホコリが付きやすく、定期的な拭き掃除が必要になります。しかし、ダストバリア仕様を選ぶと、掃除の頻度を減らすことができ、メンテナンスの手間が軽減されます。
ただし、ダストバリア仕様はオプションとして追加する必要があり、1窓あたり数千円の追加費用がかかります。そのため、掃除の手間を重視する方や、忙しくてこまめな掃除ができない方には有効な選択肢ですが、通常の樹脂サッシでも実用上の問題は少ないため、必須ではありません。費用対効果を考えて、必要性を判断することが重要です。
プラマードU独自の戸先錠とは
戸先錠は、窓の端(戸先)に取り付ける補助錠で、通常の鍵に加えて、もう1か所にロックをかけることができる機能です。これにより、窓の防犯性が大幅に向上します。通常の内窓は、中央に1か所の鍵がありますが、戸先錠を追加することで、2か所にロックがかかるため、窓をこじ開けられにくくなります。
戸先錠が特に有効なのは、1階の窓や、人目につきにくい場所の窓です。空き巣の侵入経路として最も多いのが窓からの侵入であり、特に1階の窓は狙われやすいです。戸先錠を設置することで、防犯性が高まり、侵入を抑止する効果が期待できます。また、集合住宅の低層階に住んでいる方にもおすすめです。
戸先錠もオプションとして追加する必要があり、1窓あたり数千円の追加費用がかかります。防犯を重視する方や、防犯カメラやセンサーライトなどの他の防犯対策と組み合わせたい方には有効です。ただし、戸先錠を設置しても、完全に侵入を防げるわけではないため、他の防犯対策も併用することが推奨されます。
その他の独自機能と利便性
インプラスとプラマードUには、ダストバリアと戸先錠以外にも、細かな独自機能や工夫があります。例えば、インプラスは、窓の開閉時に「ソフトクローズ機能」が働き、最後の数センチがゆっくり閉まるように設計されています。これにより、急に窓が閉まって指を挟むリスクが減り、小さな子どもや高齢者がいる家庭では安心です。
一方、プラマードUは、レール部分に特殊な樹脂素材を使用しており、開閉時の音が静かです。また、レールの掃除がしやすいように、取り外し可能な構造になっている点も便利です。レール部分は、ホコリやゴミが溜まりやすい場所ですが、取り外して水洗いできるため、清潔に保ちやすいです。
さらに、両製品とも、ガラスの交換が比較的簡単にできる設計になっています。例えば、透明ガラスから曇りガラスに変更したい場合や、割れたガラスを交換したい場合、サッシごと交換する必要がなく、ガラスだけを交換できます。これにより、将来的なメンテナンスコストを抑えることができます。
どちらの独自機能が必要か
ダストバリアと戸先錠のどちらが必要かは、生活環境や優先順位によって異なります。掃除の手間を減らしたい方や、ホコリが多い環境に住んでいる方は、ダストバリア仕様のインプラスが適しています。一方、防犯性を重視する方や、1階の窓に内窓を設置する方は、戸先錠付きのプラマードUが適しています。
ただし、どちらの機能もオプションであり、追加費用がかかるため、本当に必要かどうかを慎重に検討することが重要です。例えば、2階以上の窓であれば、戸先錠の必要性は低いかもしれません。また、掃除がこまめにできる方であれば、ダストバリア仕様は不要かもしれません。
さらに、どちらの機能も後から追加することは難しいため、設置時に将来のことも考えて判断する必要があります。例えば、将来的に高齢者と同居する予定がある場合、ソフトクローズ機能や開閉のしやすさを重視するのも一つの選択です。施工業者に相談しながら、自分の生活スタイルに合った機能を選ぶことをおすすめします。
Q1. ダストバリア仕様は本当に効果がありますか?
A1. 効果はありますが、完全にホコリが付かないわけではありません。掃除の頻度が月1回から2〜3か月に1回程度に減る、というイメージです。費用対効果を考えて判断しましょう。
Q2. 戸先錠は後から追加できますか?
A2. 基本的には設置時に追加する必要があります。後からの追加は、製品によっては可能ですが、追加工事が必要になり、費用が高くなる場合があります。
- ダストバリア仕様は窓枠にホコリが付きにくくなる機能でメンテナンスが楽
- 戸先錠は窓の端に補助錠を追加し防犯性を高める機能
- どちらもオプションで1窓あたり数千円の追加費用が必要
- 必要性は生活環境や優先順位によって異なる
- 後から追加が難しいため設置時に慎重に判断する
内窓設置に使える補助金と助成制度
内窓の設置費用は、国や自治体の補助金制度を活用することで、大幅に抑えることができます。2025年現在、内窓設置は省エネリフォームの一環として、複数の補助金制度の対象になっています。補助金を活用すれば、実質負担額を半額程度に抑えられるケースもあり、リフォームを検討する上で見逃せないポイントです。
主な補助金制度としては、国の「先進的窓リノベ事業」や「子育てエコホーム支援事業」、各自治体独自の省エネリフォーム補助金などがあります。これらの制度は、予算が決まっているため、先着順で受付終了となることが多いです。そのため、早めに申請手続きを進めることが重要です。
また、インプラスとプラマードUでは、補助金の対象額に違いがある場合があります。具体的には、使用するガラスの種類や窓のサイズによって、補助額が変わることがあります。このセクションでは、2025年の主要な補助金制度の概要と、申請時の注意点、両製品での補助額の違いについて詳しく解説します。
2025年の補助金制度の概要
2025年の内窓設置に関する主要な補助金制度は、国土交通省が実施する「先進的窓リノベ事業」です。この制度は、既存住宅の窓を高性能な窓に改修することで、住宅の省エネ性能を向上させることを目的としています。内窓の設置は、この制度の対象となり、窓のサイズやガラスの種類に応じて補助額が決定されます。
補助額は、小窓(面積1.6平方メートル未満)で約3万円から5万円、中窓(面積1.6平方メートル以上2.8平方メートル未満)で約5万円から8万円、大窓(面積2.8平方メートル以上)で約8万円から12万円程度です。ただし、使用するガラスの性能(単板ガラス、複層ガラス、Low-E複層ガラスなど)によって補助額が変動します。
また、子育て世帯や若者夫婦世帯を対象とした「子育てエコホーム支援事業」も併用できる場合があります。この制度では、内窓設置を含む省エネリフォーム全体に対して、最大60万円の補助が受けられます。ただし、所得制限や住宅の築年数などの条件があるため、事前に確認が必要です。自治体独自の補助金と併用できる場合もあり、合計で実質負担を大幅に減らせることがあります。
インプラスとプラマードUの補助額の違い
インプラスとプラマードUは、どちらも国の補助金制度の対象製品として認定されています。基本的には、同じサイズ・同じガラスの種類であれば、補助額に大きな差はありません。例えば、中窓サイズでLow-E複層ガラスを使用した場合、インプラスでもプラマードUでも、約7万円から8万円程度の補助が受けられます。
ただし、細かな仕様の違いによって、補助額が変わることがあります。例えば、インプラスのダストバリア仕様や、プラマードUの戸先錠は、標準仕様ではないため、補助金の計算に含まれない場合があります。また、ふかし枠などの追加部材は、補助金の対象外となることが一般的です。
さらに、施工業者によっては、補助金申請のサポート体制が異なる場合があります。大手リフォーム会社や窓専門業者は、補助金申請の代行サービスを提供していることが多く、手続きの手間を省けます。一方、小規模な業者の場合、申請は自分で行う必要があることもあるため、見積もりの段階で確認しておくことをおすすめします。
補助金申請の流れと注意点
補助金の申請手続きは、原則として施工前に行う必要があります。まず、補助金の対象となる製品や仕様を確認し、施工業者と打ち合わせを行います。次に、補助金の申請サイトから事前登録を行い、必要書類(見積書、住宅の図面、登記簿謄本など)を準備します。申請が承認されたら、施工を開始します。
施工完了後、完了報告書と施工写真、領収書などを提出します。書類に不備がなければ、通常1〜2か月程度で補助金が振り込まれます。ただし、予算の執行状況によっては、振込が遅れることもあります。また、補助金は先着順で受付終了となるため、早めに申請することが重要です。
注意点として、施工前に申請を忘れると補助金が受けられなくなります。また、申請内容と実際の施工内容が異なると、補助金が減額されたり、返還を求められたりすることがあります。さらに、補助金を受けた場合、一定期間内に住宅を売却すると、補助金の返還義務が生じる場合があるため、将来的な計画も考慮する必要があります。
費用対効果を最大化する方法
補助金を活用しながら、費用対効果を最大化するためには、いくつかのポイントがあります。まず、補助額が大きい窓から優先的に設置することです。例えば、大きな掃き出し窓は補助額が高いため、先に設置すると実質負担を抑えられます。逆に、小さな窓は補助額が少ないため、予算に余裕がある場合に追加で設置すると良いでしょう。
次に、複数の補助金制度を併用することです。国の補助金と自治体の補助金を組み合わせることで、さらに負担を減らせる場合があります。ただし、併用可能かどうかは制度によって異なるため、事前に確認が必要です。施工業者に相談すれば、最適な補助金の組み合わせを提案してもらえることが多いです。
さらに、補助金の申請時期を戦略的に選ぶことも重要です。補助金は年度初めに予算が多く残っているため、4月から5月に申請すると承認されやすい傾向があります。一方、年度末に近づくと予算が枯渇し、受付終了となることが多いため、早めの行動が推奨されます。また、施工業者の繁忙期を避けることで、値引き交渉がしやすくなる場合もあります。
自治体独自の助成金情報
国の補助金制度に加えて、多くの自治体が独自の省エネリフォーム助成金を実施しています。例えば、東京都や神奈川県、大阪府など、人口の多い都市部では、内窓設置に対して数万円から十数万円の助成金を提供していることがあります。自治体によっては、国の補助金と併用できる場合もあり、合計で実質負担を大幅に減らせます。
自治体の助成金は、自治体のホームページや、窓口で確認できます。また、施工業者が地域の助成金情報に詳しい場合もあるため、見積もりの際に相談してみることをおすすめします。ただし、自治体の助成金は予算が限られており、年度の早い時期に受付終了となることが多いため、早めの申請が重要です。
また、自治体によっては、高齢者世帯や障がい者世帯、低所得世帯を対象とした、特別な助成制度を設けている場合があります。これらの制度は、通常の補助金よりも高額な助成が受けられることがあるため、該当する場合は積極的に活用しましょう。申請手続きは複雑な場合もありますが、自治体の窓口で丁寧に説明してもらえることが多いです。
補助金制度 | 対象者 | 補助額の目安 | 併用可否 |
---|---|---|---|
先進的窓リノベ事業 | すべての住宅所有者 | 小窓3〜5万円、中窓5〜8万円、大窓8〜12万円 | 自治体補助金と併用可能な場合あり |
子育てエコホーム支援事業 | 子育て世帯・若者夫婦世帯 | 最大60万円(リフォーム全体) | 条件により併用可 |
自治体独自の助成金 | 自治体により異なる | 数万円〜十数万円 | 自治体により異なる |
補助金を最大限活用することで、内窓設置の実質負担を大幅に抑えることができます。ただし、申請手続きには一定の手間がかかるため、施工業者のサポートを受けながら、計画的に進めることが重要です。補助金を活用すれば、高性能な内窓を手頃な価格で設置でき、快適な住環境と省エネ効果を同時に手に入れることができます。
例えば、中窓サイズの内窓を3か所に設置する場合、総費用が約30万円だとします。国の補助金で約21万円(1窓7万円×3)、自治体の補助金で約6万円が受けられれば、実質負担は約3万円に抑えられます。このように、補助金を賢く活用することで、費用面のハードルを大きく下げることができます。
□ 施工前に必ず申請する(施工後は対象外)
□ 対象製品・仕様を事前に確認する
□ 必要書類(見積書、図面、登記簿謄本など)を準備する
□ 複数の補助金制度を併用できるか確認する
□ 施工業者が申請サポートをしてくれるか確認する
□ 予算枠の残り状況を確認し、早めに申請する
□ 完了報告の期限を守る
- 2025年は先進的窓リノベ事業など複数の補助金制度が利用可能
- 窓のサイズやガラスの種類により補助額が3万円〜12万円程度
- インプラスとプラマードUで補助額に大きな差はない
- 補助金は施工前の申請が必須で先着順のため早めの行動が重要
- 国と自治体の補助金を併用することで実質負担を大幅に削減できる
まとめ
インプラスとプラマードUは、どちらも高性能な内窓として、断熱・防音・結露対策に優れた効果を発揮します。基本性能に大きな差はなく、どちらを選んでも快適な住環境を実現できます。ただし、窓枠の見込み、価格、デザイン、独自機能といった細かな違いがあり、これらを理解した上で選ぶことが重要です。
インプラスは、窓枠の見込みが65mmで済むため、ふかし枠の追加費用を抑えられるケースが多く、価格面でわずかに有利です。また、カラーバリエーションが豊富で、和室オプションも充実しているため、デザインの自由度が高いです。ダストバリア仕様を選べば、メンテナンスの手間も軽減できます。一方、プラマードUは、窓枠の見込みが70mmで頑丈な構造を持ち、大型窓への対応力に優れています。戸先錠による防犯性の向上や、精密加工による高い気密性も魅力です。
どちらを選ぶかは、設置場所の条件、予算、デザインの好み、必要な機能によって異なります。まずは複数の施工業者から見積もりを取り、補助金制度も活用しながら、総合的に判断することをおすすめします。内窓の設置は、光熱費の削減や快適性の向上につながる、価値ある投資です。この記事が、あなたの内窓選びの参考になれば幸いです。