内窓プラストを検討している方の多くが、「後悔しないか」という不安を持っています。性能が高いと評判の製品なのに、なぜ「後悔した」という声が出るのか、その理由は製品そのものではなく、導入前の確認不足や施工上の問題にあるケースがほとんどです。
内窓プラストは、大信工業株式会社が製造する高気密仕様の内窓(二重窓)です。気密性の高さが防音・断熱・結露対策に効果をもたらすとされており、他メーカーの普及型内窓と比較して特別な構造を持っています。その一方で、設置条件や業者選びを誤ると、性能が十分に発揮されないまま後悔につながることがあります。
この記事では、内窓プラストで後悔しやすいポイントを具体的に整理し、導入前に何を確認しておくべきかをまとめています。これから導入を検討している方が、選択を後悔しないための判断材料にしていただければと思います。
内窓プラストで後悔しやすい5つのポイント
内窓プラストに関する後悔の声は、いくつかの共通するパターンに集約されます。製品の欠陥というよりも、事前の期待値や設置環境とのミスマッチが主な原因です。それぞれの内容を整理します。
設置スペースが足りなくて取り付けできなかった
内窓プラストは、他メーカーの内窓と比べて設置に必要な奥行きが広めです。一般的な普及型内窓(インプラスやプラマードUなど)が窓枠の奥行き最小64〜70mm程度で設置できるのに対し、内窓プラストはKR型を除いて最低78mm必要とされています。
建物の種類や壁の構造によっては、この奥行きが確保できない場合があります。その場合は窓枠を拡張する別途工事が必要になり、費用が当初の想定より高くなることがあります。見積もり前に現状の窓枠奥行きを測定し、設置可能かどうか確認することが最初のステップです。
奥行きの余裕がない窓に無理に取り付けようとすると、気密性が低下してプラスト本来の性能が発揮されなくなります。採寸と現地確認は慎重に行うとよいでしょう。
費用が想定以上になった
内窓プラストは、普及型の内窓製品と比較してフレームのコストが高くなります。PVC樹脂の断面積が大きく、芯材にスチールを使用した構造であるため、材料コスト自体が高い設計です。また、取り扱い販売店が限られているため、価格の比較がしにくい面もあります。
費用で後悔しないためには、フレームの価格だけで比べるのではなく、組み合わせるガラスの種類や施工費まで含めた総額で検討することが大切です。防音効果を重視して厚いガラスや特殊ガラスを組み合わせると、さらに費用が上がります。
・フレーム代+ガラス代+施工費を合算して総額で比較する
・窓枠拡張が必要な場合は追加工事費が発生する
・断熱補助金(先進的窓リノベ事業など)の対象になる場合がある
・補助金の詳細は資源エネルギー庁の公式サイトで最新情報を確認する
効果を感じられなかった(防音・断熱)
「内窓プラストを付けたのに音が変わらない」「寒さが改善されない」という声は、施工の問題か、窓以外の経路から音・熱が入っていることが原因の場合が多いです。内窓プラストの高い気密性は、窓からの音や熱を遮断する効果を持ちますが、壁や床・天井を通じる音や熱漏れには対応できません。
また、施工時のステープル(固定針)の種類が不適切だったり、障子(ガラスを嵌め込む枠組み)の組み立て順が間違っていたりすると、気密性能が本来のレベルまで達しないことがあります。外観からは気づきにくいため、専門の施工業者による丁寧な作業が欠かせません。
防音や断熱の効果を最大化するためには、内窓の気密性能と合わせて、既存の外窓の状態も事前に確認することが有効です。外窓に大きなすき間がある場合は、そちらの補修も検討するとよいでしょう。
| 確認ポイント | 内容 |
|---|---|
| 窓以外の経路 | 壁・床・天井を伝う音や熱は内窓では対応できない |
| 施工精度 | ステープルの種類・障子の組立順が性能に直結する |
| 外窓の状態 | 既存外窓に著しいすき間があると効果が下がる |
| ガラスの種類 | 組み合わせるガラスの性能によって効果が変わる |
カラーバリエーションが少なかった
内窓プラストのフレームカラーは、淡い3色のラインナップに限定されています。ダーク系や濃い木目色など、インテリアに合わせた色の選択肢が少ないことに不満を感じる方もいます。これは製品の欠陥ではなく、素材特性に起因した設計上の制約です。
PVC樹脂は紫外線に弱く、濃色の色素を混ぜると紫外線吸収率が上がり、変色・変形・脆化(ぜいか:もろくなること)が起きやすくなります。フレームの耐久性と長期的な安全性を優先した結果、淡色に絞られています。
インテリアとの調和を重視する場合は、導入前にサンプルや施工事例を確認しておくと、取り付け後のギャップを減らせます。
開閉が重くなった・操作しづらくなった
内窓プラストはフレームに芯材(スチール)が入っており、一般的な内窓より重量があります。そのため、開閉の操作感が他の内窓と異なり、「思ったより重い」と感じる方がいます。特に大きなサイズの引き違い窓の場合に、この感触が強くなりやすいです。
また、高い気密性のために戸当たり部分がしっかりと密着する構造のため、閉める際の抵抗感がある点も特徴のひとつです。これは気密性能を確保するためのものですが、初めて触れると驚く場合があります。
- 開閉の重さは気密性能の高さの裏返しであることを理解しておく
- 戸車の調整で改善できるケースもある(メーカー・施工業者に相談)
- 操作感は可能であれば展示品や施工現場で事前に確認しておくとよい
後悔につながる施工上のミスと見分け方
内窓プラストの性能が思ったように出ない場合、施工の問題が原因になっていることがあります。取り付け後は外観からは気づきにくい点がいくつかあるため、施工直後に確認できるポイントを知っておくと安心です。
枠の固定に使うステープルの種類が間違っている
内窓プラストの枠は、タッカーという工具を使ってステープル(建築用ホッチキスの針)で固定します。メーカー推奨は幅10mmタイプのステープルですが、施工に不慣れな業者が幅の狭いタイプを使用すると、樹脂製のフレームに正しく固定されず、すき間が生じることがあります。
この状態では枠を引っ張ったときに光漏れが確認できる場合がありますが、完成後は被せる枠で隠れるため一般の方が気づくのは難しいです。施工後に窓の中心方向へ軽く力をかけてみて、枠のたわみや動きが過剰でないか確認することが目安になります。
障子(ガラス枠)の組立順が間違っている
内窓プラストのガラスは、フレームとは別に販売店が購入し、障子に組み込んで取り付けます。この組み立ての手順が間違っていると、障子材とアタッチメントのつなぎ目に微細なすき間が残ることがあります。
外見上は分かりにくいすき間ですが、気密性能や強度に影響します。施工後に窓のふちを目視で確認し、部材のつなぎ目に明らかな段差や開きがないかチェックするとよいでしょう。気になる点があれば施工業者に問い合わせることができます。
・枠の中心側に軽く力をかけて、過剰なたわみや動きがないかを見る
・障子のつなぎ目に大きな段差や隙間がないかを目視で確認する
・窓を閉めたときに引き戸の当たり面が均一に密着しているかを確認する
採寸の精度が不足している

内窓プラストの性能は、窓枠への密着精度に大きく依存します。レーザー測定器やメジャーだけに頼った採寸では、窓枠の微細な歪みや対角線方向の誤差を拾いきれない場合があります。施工前の採寸の丁寧さが、最終的な気密性能を左右します。
業者を選ぶ際には、現地での採寸方法や過去の施工実績を確認することが一つの判断材料になります。内窓プラストは取り扱い販売店が限られているため、施工経験の豊富な専門店に依頼することが性能を引き出すための重要なポイントです。
- 採寸段階で窓枠の奥行き・歪みも確認してもらえるか確認する
- 施工実績や施工方法についての説明が丁寧かどうかを見る
- 取り扱い店のリストは大信工業の公式サイトで確認できる
内窓プラストと他の内窓製品の違い
内窓プラストを選ぶべきかどうかは、目的や設置環境によって変わります。他の普及型内窓製品との違いを整理しておくと、選択の判断がしやすくなります。
気密性能の構造的な違い
一般的な普及型内窓(インプラス・プラマードUなど)は、引き違い窓の構造上、戸車で走行するレールと障子のすき間が生じやすい設計です。これに対して内窓プラストは、閉めたときに上下左右の枠がしっかりと密着する構造を採用しており、気密性能が高くなっています。
気密性能が高いということは、音や熱・冷気が窓のすき間から入り込みにくいことを意味します。防音・断熱・結露対策のいずれにおいても、この気密性が効果の根拠になっています。
製品の選択肢と使い分け
防音対策を主な目的とする場合は、気密性の高い内窓プラストが候補になりやすいです。一方で、断熱・省エネが主目的で予算を抑えたい場合は、普及型内窓でも一定の効果が得られます。どちらを選ぶかは、目的・予算・設置環境のバランスで判断するとよいでしょう。
| 比較項目 | 内窓プラスト | 普及型内窓(例:インプラス) |
|---|---|---|
| 気密性 | 高い(専用構造) | 標準的 |
| 設置に必要な奥行き | 最低78mm(KR型除く) | 64〜70mm程度 |
| フレームコスト | 高め | 比較的低め |
| カラー展開 | 淡色3色 | 豊富 |
| 取り扱い店数 | 限られる | 多い |
DIYでの設置可否
普及型内窓の一部はDIY設置を想定したキット販売も存在しますが、内窓プラストは専門業者による施工が前提の製品です。組立手順の正確さや採寸精度が性能に直結するため、一般の方がDIYで設置するのは推奨されていません。
施工品質が性能を左右する製品であるため、専門知識のある業者への依頼が基本となります。大信工業の公式サイトで取り扱い販売店を検索できるため、複数の業者に見積もりを依頼して比較する方法が後悔を防ぐうえで有効です。
- 内窓プラストは専門業者による施工が前提
- DIYでの設置は気密性能の低下につながるリスクがある
- 取り扱い店の検索は大信工業の公式サイト(daishinkogyo.co.jp)で可能
補助金を活用した費用負担の軽減
内窓プラストはコストが高めの製品ですが、省エネリフォームの補助金制度を活用できる場合があります。費用に不安がある方は、補助金の対象要件を事前に確認しておくと選択肢が広がります。
先進的窓リノベ2025事業について
環境省・経済産業省が連携する「先進的窓リノベ事業」は、断熱性能の高い窓リフォームに対して補助金を交付する制度です。内窓(二重窓)の設置工事も補助対象に含まれており、使用する製品の性能区分によって補助額が変わります。最新の補助額や申請要件・受付期間は、環境省または資源エネルギー庁の公式サイトで確認してください。
補助金を利用するには、登録施工業者による施工であることや、対象製品の要件を満たすことなど、条件があります。見積もり段階で業者に補助金対応の可否を確認しておくとスムーズです。
自治体の独自補助制度も確認する
国の補助制度とは別に、都道府県や市区町村が独自の補助金・助成制度を設けているケースがあります。対象工事・補助額・申請期間は自治体によって異なるため、居住地の自治体の公式サイトまたは窓口で確認してください。
国と自治体の補助金を併用できる場合もありますが、制度によっては併用不可のルールがあります。申請前に必ず要件を確認してから進めるとよいでしょう。
1. 資源エネルギー庁または環境省の公式サイトで「先進的窓リノベ事業」の最新情報を確認する
2. 施工業者が補助金の登録業者かどうかを見積もり段階で確認する
3. 居住地の自治体の公式サイトで独自の補助制度の有無も確認する
補助金適用後の実質費用の考え方
補助金を適用した場合の実質費用は、窓の大きさ・性能区分・施工内容によって大きく異なります。見積もりを取る際には、補助金適用前後の金額を両方提示してもらい、最終的な負担額を確認してから判断するのが無難です。
補助金の枠には上限があり、申請が集中すると期間内でも受け付けが終了することがあります。導入を検討している場合は、早めに情報収集と業者への相談を始めることをおすすめします。
- 補助金は性能区分によって金額が変わるため、製品の性能クラスを確認する
- 見積もりは補助金適用前後の両方の金額を提示してもらう
- 補助金の最新情報は必ず公式サイトで確認する(制度・金額は変わる場合がある)
まとめ
内窓プラストの後悔は、製品の性能不足ではなく、事前の確認不足・施工精度の問題・費用感の誤解から生じているケースがほとんどです。設置スペース・総費用・施工業者の選び方を丁寧に確認することで、多くのリスクは事前に回避できます。
まず、現状の窓枠の奥行きを実際に測ってみることから始めてみてください。78mm以上の奥行きが確保できるかどうかが、内窓プラストを選択肢に入れられるかの最初の判断材料になります。
窓まわりのリフォームは一度設置したら長く使うものです。焦らず情報を整理して、後悔のない選択をしていただければと思います。

